atama plusがZ会と業務提携、タブレット型AI教材の学習塾への導入進む

AIによる中高生の学習効率化を目指すatama plusは11月12日、Z会グループ(増進会ホールディングス)と業務提携し、Z会グループの学習塾運営会社である栄光の「栄光の個別ビザ」に、atama plusのAI教材「atama+」を導入することを発表した。

栄光は全国に738教室を持ち、約6万名の生徒が通う大手学習塾。栄光の個別ビザビはその中でも、マンツーマンで授業を受けられる個別指導を専門とする塾だ。この栄光の個別ビザビに、atama+の活用を前提とした教室を新規開校するほか、既存133教室にもatama+が導入される。

Z会グループはこれまでも、グループ傘下のZ会エデュース運営の「Z会東大個別指導教室プレアデス」にatama+をいち早く実証・導入するなど、atama plusの創業当初より関係が深く、実際にatama+の導入によって生徒の成績向上や満足度が向上したことから、今回の大規模導入につながったそうだ。

atama+のAI教材は、高校生向けの数学、英語、物理、化学、中学生向けの数学、英語に対応しており、これまでで大手塾の2割強、500教室以上で導入実績がある。具体的な効率化データとしては、数Iは16時間、数Aは15時間で習得できるとのこと。ちなみに学習指導要綱で規定されている学校の授業時間は計146時間だ。

atama+は、AIが生徒の得意・苦手・目標・過去の学習内容などに応じて、生徒それぞれに最適な学習教材を自動作成するのが特徴。数学の正弦定理が苦手な生徒の場合、正弦定理の問題を片っ端から問いて身体で覚えるのではなく、平方根や三角形の内角などの基礎的な要素を理解させることに重点を置くのが特徴だ。生徒の苦手分野を特定するためにさまざまな角度からatama+が出題し、その生徒が何を理解していないのかを把握する。そして、その苦手分野を補う5分程度の短い動画教材や例題などを組み合わせたカリキュラムを自動で生成する。

atama plus代表取締役の稲田大輔氏は、ベネッセ・ブラジルの執行役員や海外EdTech投資責任者などを歴任後に同社を創業した人物。TechCrunchの以前の取材で、「日本では、必修科目を習得するための学習時間が海外に比べて非常に長く、自己表現力やコミュニケーション能力、グループで協力して作業するといった『社会でいきる力』の教育・習得に時間が取れていない」と語っていた。また「英語を含む基礎学力は非常に大事で、日本の生徒が受験に向けて勉強をすることは間違いない」という日本の状況を理解したうえで「必須科目を効率的に最短で習得できる方法を開発して学習時間を減らす」ことを目指し、atama+の開発に取り組んでいる。

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なお同社は9月に駿河台学園とも業務提携しており、2020年4月より駿河台学園が運営する学習塾にatama+を導入することが決まっている。

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