「インキュベーションからアクセラレーションへ」KDDIが今後の支援プログラムを説明

2月22日に開催されたKDDIのインキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」第9期のデモデイ。最優秀賞はIoTスタートアップの「uusia」、オーディエンス賞はIoTけん玉の「電玉」が選ばれた。ここでは次回、第10期に関する内容をお伝えしたい。

第10期の募集は本日2月22日から3月22日まで(エントリーページ)。募集対象は「社会にインパクトを与える、または世の中の課題を解決するITサービス」。条件の詳細はエントリーページを確認頂きたい。第9期に続き、サービスを軸にしたオリジナルプログラムとIoTを軸にしたハードウェアプログラムを用意する。なお採用予定数を超えた場合には早期に募集を締め切る可能性があるという。3月1日以降は東京で相談会も開催。遠方のスタートアップに向けてはSkypeでの面談も予定する。

KDDI代表取締役執行役員専務 バリュー事業本部長の高橋誠氏いわく、∞ Laboはこれから「インキュベーションからアクセラレーション」を目指すのだそう。これまで外部公表前のアイデアに限定して応募者を募っていたが、今後は採択条件を拡大。すでにサービス・プロダクトを公表している企業やチームを含めて幅広く募集を行うという。「これまではサービスリリースがゴールだったがそれを再設定する。今後は事業成長がゴール」(高橋氏)

KDDIの支援範囲

KDDIの支援範囲

第7期以降進めてきた外部企業との連携施策「パートナー連合プログラム」も拡大。これまでのテレビ朝日に加えてNHKメディアテクノロジー、日本テレビ放送網、TBSホールディングス、フジテレビジョンなど在京テレビ局を始め、合計31社(KDDI含む)が参加する。

パートナーの拡大の背景にはスタートアップのニーズの変化があるようだ。KDDIが実施したヒアリング結果を見ると、2014年にはプロダクトや経営に対するアドバイスを求める声が大きかったのに対して、2016年になると事業パートナーや出資者との接触ニーズが高まっているという。

ひと昔前の∞ LaboはBtoCのサービスが中心だった。そうなるとau スマートパスなりKDDIのサービスといかに繋がるかということを期待するスタートアップも多かったという。だが今ではBtoBtoC、BtoBのサービスも増えてきた。直接的な集客以上の連携が求められるわけだ。さらにパートナー企業も、これまであったような「新規事業部門がスタートアップとの連携を目指す」という動きから「既存事業部門もスタートアップとの連携を目指す」と変化してきているのだという。

パートナー連合プログラム

パートナー連合プログラム

投稿者:

TechCrunch Japan

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