「コオロギ粉末」でプロテインバー——電通ベンチャーズ、米国の食品スタートアップ・Exoに出資

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電通が手がけるCVCファンドの「電通ベンチャーズ1 号グローバルファンド(電通ベンチャーズ)」が4月25日、クリケットフラワー(コオロギ抽出タンパク)を使った健康食品を開発する米Exoへの出資を実行したことを明らかにした。出資額は非公開だが、Exoは今回のシリーズで合計400万ドルを調達している。

Exoは2014年の設立以降、独自技術でコオロギから高純度のタンパク質を抽出・精製・粉末化したクリケットフラワーを開発。そのクリケットフラワーを使用したプロテインバー「exo」をはじめとした健康食品・食品原材料を開発をしている。現在米国で、ココアナッツ、バナナブレッド、アップルシナモン、ブルーベリーバニラ、ピーナツバター&ゼリー、バーベキュー、マンゴーカレー、オリーブの全8種類のプロテインバーを販売している。

「コオロギから抽出したタンパク質」と聞くと——その栄養価などへの評価は別として(その詳細については過去にExoを紹介したこちらの記事を読んで欲しい)——正直なところ食べることに心理的な抵抗があるという人は少なくないだろう。Exoももちろんそういった課題は認識しており、プロテインバーのデザイン・クリエイティブにも注力、さらにミシュラン三つ星を獲得しているシェフの監修の下でクリケットフラワーを原材料とした食品を開発するなどしてブランドを意識したマーケティングを進めている。

このあたりのマーケティング、特に日本への進出については電通ベンチャーズでも積極的な支援を進めるという。「電通では過去にユーグレナに投資をしてビジネス開発を支援していた。そういったノウハウは使えるのでないか」(電通ベンチャーズの平山悠氏)

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TechCrunch Japan

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