「サウンドのためのGoogle」Deepgramが180万ドルを調達

shutterstock_186744380

Deepgramの共同創業者である20歳の神童Noah Shuttyと、ミシガン大学の研究室における彼のスーパーバイザーであるScott Stephensonは、間違いなくサウンドを信じている(faith in sound)だろう 。

2人は素粒子物理学の研究で有望な業績を残し、中国の地下壕の中でダークマターの生成について研究を行い、そして彼らが「サウンドのためのGoogle」と呼んでいるものを開発した。

Google検索エンジンが最も関連性の高い検索結果を見つけるために、異なるウェブサイト間のリンクを使用しているように、Deepgramのソフトウェアは、オーディオファイル中のフレーズ間の関係を使って、タイプファイルを特定し関連性の高い結果を生成する。

deepgram_infographic創業者たちによれば、このオーディオ検索テクノロジーは、自然言語処理に依存している他の技術とは相当に異なっているものだということである。「私たちは、モデルが通話の違いを区別できるように訓練しています」と、Stephensonはインタビューで述べている。「それをコンテキストの観点でやっているのです」。

このビジネスはShuttyのサイドプロジェクトとして始められた。彼の何千時間もの「ライフログ」‐ それは彼の人生のあらゆる側面を記録した彼の集めたオーディオとビデオである ‐ を整理するための手段を得ることが目的だ。

彼はオーディオファイルの中を検索する方法を欲していて、やがてニューラルネットベースの人工知能を開発した。

Metamorphic VenturesYCombinator の主導で調達された180万ドルの新しい資金を得た同社は、その検索ツールをエンタープライズ市場に持ち込もうとしている。

「私たちは雇用をして、エンタープライズ市場に売り込みをかけています」とStephenson。「企業は何百万時間もの録音された通話データを持っていますからね」。

同社は現在、1000ユーザーを抱えていて、そのクライアントソフトによって処理されるデータの量によって課金を行っている。

「私たちのロードマップでは、より先に進むことは確かですが、それが意味することは、自動化された人工知能の脳を作ることになるのです」とStephensonは語った。

同社が情報を話すことができる顧客が2、3社ある。そのうちの1つはオンラインのiPhone修理サービス業者であるiCrackedであり、もう1つは警察のためにボディカメラを提供しているメーカー(社名は非公開)である。

Deepgram.comで提供されるフリーミアムプラットフォームとAPIに加えて、同社はまた、その技術を使ったいくつかの一般利用者向けのアプリケーションを構築している:それぞれHoogleyPodenvyという名前だ 。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。