「ニュースをより簡単に」Discorsが120万ドルを調達

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銃規制は必要ない(いや、必要ある)。EUに加盟することは素晴らしいことだ(いや、最悪だ)。トランプ氏は天才だ(いや、地球上で最悪の人間だ)。世間に出まわるニュースは複雑で、ある意見があれば常にその逆の意見もある。本日(現地時間7月14日)、資金調達の完了とiOSアプリの公開を同時に発表したDiscorsを使えば、世界中で起こる様々な出来事を深く理解することができるだろう。

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現地時間7月14日、DiscorsのアプリがiPhoneとiPad向けにリリースされた

「私たちのミッションとは、世界中の優れたジャーナリズムの敷居を低くすることで、忙しい日常の中でも簡単に情報が入手できるようにすることです」。そう話すのは、Discorsの共同創業者兼CEOのBasil Enanだ。今日公開されたアプリでは、Discorsが独自に報じるニュースに加えて、それに対する洞察やコメント、分析、そしてエキスパートたちの意見を読むことができる。

彼らのアプリに掲載されるトップニュースは、あるアプローチに基づいて掲載されている。それは、「事実だけを頂きます、よろしく」というものだ。同アプリに掲載される記事は世界最大級のニュース通信社であるAssociated Press、Reuters、AFPなどを情報源とし、その後自社の編集チームによって選別されたものだ。

創立間もない同社はさらに、エンジェル投資家や創業者、Matter Venturesなどから120万ドルの資金を調達したことを発表した。この資金によって出版社とのパートナシップを強化する方針だ。

「どのようにすれば読者に分かりやすく、かつ効率的にニュースのwho、what、where、whenを伝えられるのか。私たちは6ヶ月もの時間をそれを考えるのに費やしました。」とEnanは語る。「しかし、ニュースを理解するということは、同時に”なぜ?それで何?”を理解することでもあり、それこそがDiscorsの強みなのです」。

Discorsはコメンテーターやアナリストとタッグを組むことで、記事により深みを持たせようと試みている。彼らは皆、The Economist、CNN、The Guardian、Bloomberg View、Foreign Policy、Tronc、The Washington Postなどに在籍する一流のエキスパートたちだ。

「私たちが考えるに、ニュースを理解するための最良の方法とは、有識者の意見を聞くことなのです」とEnanは話し、自分の意見を持つことの重要性も強調した。

同社はニュースの提供元とパートナーシップを結んでいるため、ユーザーは個々の出版社の記事を購読するために追加的な料金を支払う必要はない。Discorsの記事はすべて全文読むことができる。なんとも嬉しい限りだ。

現在のところ、同アプリは無料でダウンロードすることができる。しかし、今年末には会員制の料金体系が導入される予定となっている。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

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TechCrunch Japan

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