「世界最強のグラフィクスカード」を自称するAMDの長く待たせた新型機Radeon Vegaが6月に発売

グラフィクスカードに関してちょっと間(ま)が開(あ)きすぎた感のあるAMDから、ついにその次世代機Radeon Vega Frontier Editionが出た。この、おそらくペア搭載(duo)と思われるハイスペックGPUがねらうのは、NvidiaのPascalシリーズGTX 1080と1080Ti、そしてさらに最新のTitan Xpも標的だ。

その細部は: 64コア、単精度12.5TFPSのプロセッサー、帯域16GBのキャッシュ、そして8Kディスプレイのサポートだ。

それでも飽きたらぬAMDは、同機の水冷バージョンも用意した。限定生産だが、もっとも過酷な処理負荷に対応し、自分が焼け死ぬことを防ぐ。

同社American Micro DevicesはRadeon Vegaプラットホームを、AIなどのアプリケーションのための“世界最強のグラフィクスカード”と呼ぶ。これまでPC上のゲーマーたち向けにはNvidiaに人気をさらわれたが、それでもAMD製品は、サーバーやデスクトップ、ラップトップ、ゲーム専用機などさまざまなシステムに、全世界的に採用されてきた。

そして今回のVegaは、スピードでもNvidiaに勝つことが目的だ。“速い”という言葉が、Nvidiaの可用性の高いPascalに付着している状態を、解消したい。長年のAMDファンは、まるで醒めぬ夢のように、そう思い続けてきた。

AMDは、Vegaの得意分野を二つ挙げている: 今後のAIの研究を加速する機械学習の開発と、そしてもちろんゲームをさらに贅沢にするフォトリアリスティックな描画能力だ。

発売予定は6月半ば、価格は未発表だが、1000ドルラインまで届くかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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