「全国タクシー」のJapanTaxiが未来創生ファンドから10.5億円を資金調達、累計調達額は91.5億円に

タクシーアプリ「全国タクシー」を運営するJapanTaxiは2月26日、スパークス・グループが運営する未来創生ファンドを引受先とする第三者割当増資により、10.5億円の資金調達を実施すると発表した。

JapanTaxiは、タクシー会社・日本交通の傘下でタクシーアプリをはじめとするモビリティ分野のソフトウェア、ハードウェアを開発するITベンチャーだ。2011年よりタクシー配車アプリの全国タクシーを提供開始。2017年12月には累計400万ダウンロードを突破した。車両登録数は全国のタクシー車両の約4分の1となる約6万台で、タクシー配車アプリとしては国内トップのシェアを誇る。

JapanTaxiは2017年6月に未来創生ファンドから5億円を調達。その後10月にタクシー会社2社から総額1億円、今年の2月8日にはトヨタ自動車から約75億円の出資合意を発表しており、今回の調達金額を合わせると、累計金額は91.5億円となる。ちなみにトヨタ自動車は未来創生ファンドにも出資している。

これまでの調達についてJapanTaxiでは「少子高齢化が進み、さらに重要性が高まる『移動』の課題を解決するとともに、『移動』に伴い発生するデータの利活用により、日本のモビリティ革命を実現し、社会インフラの進歩に貢献していく」と述べている。

また全国タクシーアプリについては今後、操作性の向上や配車時間の短縮、新機能の追加などで、2020年までに配車可能タクシー台数を9万台(全国のタクシー台数の約4割)、累計アプリダウンロード数を1600万を目指すという。

タクシー配車サービス関連では、ソフトバンクが中国の滴滴出行(DiDi)と、日本のタクシー事業者向けサービスにおいて協業することを2月9日に発表。ソフトバンクと滴滴はUberへの投資も行っており、そのUberは、日本のタクシー会社では第一交通産業と提携すべく、協議・検討を進めているところだ。

またソニーも日本でタクシー会社6社との連携により、AIを使った配車サービスを始めることを2月20日に発表している。こちらに参画するのはグリーンキャブ、国際自動車、寿交通、大和自動車交通、チェッカーキャブ無線、日の丸交通の各社で、合計すると都内では最大規模の1万台の車両をかかえている。

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TechCrunch Japan

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