「財務のためのIFTTT」、中小企業向け財務自動化プラットフォームを手がけるAurelia

財務自動化プラットフォームのAurelia(アウレリア)は、Blossom Capital(ブロッサム・キャピタル)の主導で300万ドル(約3億3000万円)のシード資金を調達した。

自らを「財務のためのIFTTT(イフト)」と称するAureliaは、銀行口座と財務ツールの統合を望む中小企業を対象としている。キャッシュフローや税金などの管理を強化し、通常は手作業で行われる作業を、コードの知識がなくても自動化することができると、同社は述べている。

今回の投資ラウンドに参加したエンジェル投資家は、Checkout.com(チェックアウト・ドットコム)の創業者兼CEOであるGuillaume Pousaz(ギヨーム・ポサーズ)氏が自身の投資会社であるZinal Growth(ジナール・グロース)を通じて出資している他、GoCardless(ゴーカードレス)の元COO兼CROだったErez Mathan(エレズ・マサン)氏などが含まれる。

Aureliaは、Transferwise(トランスファーワイズ)の主要エンジニアの1人でだったSebastian Trif(セバスチャン・トリフ)氏と、Jasper August Toes(ジャスパー・オーガスト・トーズ)氏によって設立された。

「事業のすべてを把握しようとするフィンテック系アプリや銀行はたくさんありますが、多くの中小企業は自社の財務状況を新しい製品に移すことに乗り気ではありません」とトリフ氏はいう。

Blossom Capitalの創業者であるOphelia Brown(オフェリア・ブラウン)氏は、次のように述べている。「私たち自身が中小企業の経営者であるため、中小企業にとって財務や会計を管理することがいかに苦痛であり、困難であるかを身をもって知っています。適切なソリューションを何年も探していた私たちは、その場でAureliaに出資を決めました」。

トリフ氏は次のように付け加えた。「機能ごとに見ると、当社はXero(ゼロ)やQuickbooks(クイックブックス)などの会計ソフト上に搭載されているプラグインのパックと競合しています。また、Tide(タイド)、Revolut for Business(レボリュート・フォー・ビジネス)、Wise for Business(ワイズ・フォー・ビジネス)など、より機能が限定されたスマートな中小企業向け銀行業務ソリューションとも競合しています」。

Aureliaのベータ版プラットフォームは現在、エストニア、ルーマニア、ドイツ、英国で稼働中だ。

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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