「Link in Bio」のLinktreeがPayPalと提携、世界中のユーザーがダイレクト決済の支払い受付可能に

ユーザー1600万人超を抱える人気の「Link in Bio」(リンクインバイオ)サービス、Linktree(リンクツリー)が、最近立ち上げた直接支払いのための「Commerce Links」ツールをグローバル展開するためにPayPal(ペイパル)と提携する。メルボルン拠点のLinktreeによると、PayPalがサービスを展開する200カ国超のクリエイターは現在、決済ツールを通じて支払いを受けることができる。

3月に提供が始まったCommerce Linksでユーザーはブラウザやタブを別途開くことなしに自分のLinktreeプロフィールで直接支払いを受けられる。この新しい統合によってLinktreeのユーザーは自分のPayPal口座をつなげて、フォロワーや顧客からPayPal、デビットカード、クレジットカード経由で支払いを受けることができる。ユーザーは取引や決済換算レートなどに関する情報にもアクセスできる、とLinktreeは説明する。利用できる関連データはクリエイターがデジタルプレゼンスを管理するのをサポートするためだという。

「クリエイター経済が成長するにつれ、クリエイターは自身のオーディエンスからできるだけ煩わしい思いをせずに支払いや支援金を回収する新しい方法を求めています」とLinktreeの共同創業者でCEOのAlex Zaccaria(アレックス・ザッカリア)氏は声明で述べた。「当社のソリューションを世界のユーザーに提供し、ユーザーがこれまで以上にデジタルプレゼンスを管理して収益につなげられるようにすべく、PayPalとコラボすることに胸躍らせています」。

クリエイターは、2種類のCommerce Linksを使ってフォロワーや顧客から支払いを受けることができる。「Support Me Link」では、Linktreeユーザーはビジターから支払いや寄付を受けることができ「Request Links」では顧客やフォロワーがクリエイターのLinktreeプロフィールから直接クリエイターに商品やサービスをリクエストできる。

PayPalとのコラボは、クリエイターにフォーカスした一連の取り組みの最新例だ、とLinktreeは話す。今回の提携発表の数日前に、Linktreeは自動音楽リンク集約プラットフォームのSonglink/Odesliの買収を発表していた。LinktreeはSonglink/Odesliを新しく立ち上げた「Music Link」機能に統合する。この機能では、ユーザーが好みのプラットフォームでコンテンツを聴けるよう、曲あるいはアルバムを自動的にすべての音楽ストリーミングサービスで表示する。

2016年創業のLinktreeはいま、Shorby、Linkin.bio、Beaconsなどいくつかの「リンクインバイオ」プラットフォームと競合している。Linktreeは3月にシリーズBで4500万ドル(約49億円)を調達した、と発表した。同ラウンドはIndex VenturesとCoatueが共同でリードし、既存投資家のAirTree VenturesとInsight Partnersも参加した。

関連記事
「Link in Bio」を提供するLinktreeがソーシャルコマース機能で約49億円のシリーズB調達
クリエイターの収益化を可能にする「リンクインバイオ」ホームページビルダーのBeaconsが6.5億円調達
画像クレジット:Linktree

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。