「Link in Bio」を提供するLinktreeがソーシャルコマース機能で約49億円のシリーズB調達

Instagramを見ている人なら「Link in bio」という言葉を知っているだろう。投稿のキャプションにはリンクを貼ることができず、ユーザーのプロフィールには1つのURLしか許可されていないため、多くの人がフォロワーのために複数のリンクを持つシンプルなウェブサイトを作成している。Linktreeは1200万人以上のユーザーに利用されている最も人気のある「Link in bio」サービスの1つで、米国時間3月26日にシリーズB資金として4500万ドル(約49億円)を調達したと発表した。今回のラウンドはIndex VenturesとCoatueが共同で主導し、既存投資家であるAirTree VenturesとInsight Partnersがも再度参加した。

CoatueのDan Rose(ダン・ローズ)会長が、Linktreeの取締役に就任する。オーストラリアのシドニーを拠点とする同社の前回のラウンドは、2020年10月に発表された1070万ドル(約11億円)のシリーズAだった。Linktreeの今回の資金調達は、ソーシャルコマースを容易にするツールに使われる予定だ。

Linktreeによると、同社のユーザーの約3分の1にあたる400万人が過去3カ月以内に登録したという。これはパンデミックの間、人々がソーシャルメディアやeコマースでの買い物に多くの時間を費やしていたことが理由の1つだ。

2016年に設立されたLinktreeは現在、Shorby、Linkin.bio、そして最近ローンチされたBeaconsを含む一連のLink in bioサービスと競合している。

「Linktreeを立ち上げた時、私たちはまったく新しいカテゴリーを作りました。私たちは最初に市場に参入しましたが、世界中に1200万人以上のユーザーがおり、市場シェアの88%を占めています」と創業者でCEOのAlex Zaccaria(アレックス・ザッカリア)氏はTechCrunchに語った。「その結果として必然的に多くの競合他社が現れましたが、Linktreeのユニークさの一部は一見シンプルなデザインにあります」。

ザッカリア氏によればLinktreeの差別化要因の1つは、健康とウェルネス、不動産、スポーツ、音楽、政治、出版、食品を含む幅広いカテゴリーのユーザーに採用されていることだと付け加えた。Shopify、Facebook、TikTok、YSL、HBO、Major League Baseball、そしてJonathan Van Ness(ジョナサン・ヴァン・ネス)、Jamie Oliver(ジェイミー・オリバー)、Pharrell(ファレル)などの著名人のバイオリンクに使われている。

「私たちはLink-in-bioツールとしてスタートしたかもしれませんが、時とともにLinktreeは進化し、プラットフォームはインターネットのソーシャルアイデンティティレイヤーになりました。プラットフォームがどのようにデジタルな自己表現と行動の交差点に位置するかという私たちのビジョンは、ロードマップに関して大胆に考えていることを意味しています」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Linktree資金調達Link in bio

画像クレジット:Linktree

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(文:Catherine Shu、翻訳:塚本直樹 / Twitter

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TechCrunch Japan

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