「Live Shop!」提供のCandeeが総額24.5億円を調達、ライブコマース事業の横展開を視野に

若い女性向けのライブコマースアプリ「Live Shop!」を手がけているCandeeは本日、総額24.5億円の第三者割当増資を実施した。リードインベスターはEight Roads Ventures Japanが務め、既存株主であるYJキャピタル、NTT ドコモ・ベンチャーズ、オプトベンチャーズ、グリー、大一商会、みずほキャピタルも調達ラウンドに参加。また、同時にEight Roads Ventures Japanの深澤優壽氏がCandeeの社外取締役に就任したことを発表した。

Live Shop!」は、モデルやインスタグラマーなどのインフルエンサーが出演する1時間程度の番組をライブ配信するアプリだ。ユーザーは番組を見ながらインタラクティブにハートのスタンプを送ったり、コメントを残したりできることに加え、番組で紹介される商品を購入することができる。

Candee20176月に「Live Shop!」をリリースし、現在週に10本ほどのライブ配信を行なっている。Candeeではこれまでに9800本以上のライブ配信、1300以上のモバイル動画を制作したという。

サービスリリース以降、「検証をしっかりやってきた」と取締役副社長CCOを務める新井拓郎氏は話す。ライブコマースは一足先に中国で盛り上がっているものの、本当に日本のユーザーもライブ配信を見て物を買うのか。検証を進めた結果、ユーザーのライブ配信におけるエンゲージメントを高めることで、商品の購入率も高まることが分かり、ライブコマース事業に手応えを感じていると新井氏は言う。

「ライブ配信中にハートのボタンを押したり、コメントしたりするユーザーの参加率を見ています。このユーザーの参加率を高めていくと、購入率も高まることが分かりました」。

Candeeの掲げるソーシャルビデオプラットフォーム構想

Candeeは、現在提供している「Live Shop!」を他にも音楽、ニュース、スポーツといった分野に横展開する「ソーシャルビデオプラットフォーム構想」を描いている。「視聴者のエンゲージメントを作って、ユーザーにアクションしてもらうことは、どの領域でも活用できる部分であると考えています」と新井氏は説明する。具体的な時期はまだ決めていないものの、次はスポーツ分野でのサービス展開を検討しているという。トライアル段階ではあるが、CandeeはすでにNTT ドコモと「Live Shop!」の番組内でスポーツ関連の配信企画を進めている。

今回の資金調達は「ソーシャルビデオプラットフォームの構想に向けてアクセルを踏むため」であり、事業拡大と人材採用に充てる予定とCandeeは説明している。

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TechCrunch Japan

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