「Tesla Model SとModel Xの製造は 感傷的な理由で継続」とイーロン・マスク氏

Tesla(テスラ)でCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏は米国時間10月23日、決算発表にて投資家に対して「なによりも感傷的な理由」でニッチな製品だとするModel SとModel Xの生産を継続すると伝えた。「これらは未来にむけて重要なものではない」とマスク氏は付け加えた。

Tesla Model 3の販売台数は、同社のModel SとModel Xを大きく上回っている。Teslaは第3四半期にModel SとModel Xを1万7483台出荷したが、Model 3は7万9703台だった。マスク氏はまだ生産されていないModel Yも、Model 3の販売台数を上回る可能性があると予想している。

Model SとModel XはModel 3よりも高価で販売台数は少ないが、何年も前から同社の財務の健全性にとっては重要な存在だった。テスラの自動車の粗利益率は、高価格(かつ1台あたりの利益率の大きい)Model SとXの販売によって相殺されてきた。

これらの車両は、テスラの長期的な将来の計画の一部ではないかもしれない。しかし現在、テスラはこの2つの車に固執している。

同社でCFOを務めるZach Kirkhorn(ザック・カークホーン)氏は決算発表にて、今四半期は電気自動車の需要増に対応してModel SとModel Xの生産台数を増やしていると述べた。同氏によると、TeslaがModel 3を発売し、生産を増やして安定させたことで同社はほかの製品に注力できるようになったという。さらにカークホーン氏は「テスラは引き続き受注台数の向上を見込んでおり、第4四半期にはModel SとModel Xの出荷台数に反映されるだろう」としている。

マスク氏はModel Sの新しい「Raven」パワートレインを搭載した新バージョンを特に絶賛した。「運転がとても簡単で、スーパーマンが運転しているようだ」「さらに、極めて安全だ」。同氏はModel Xについては「(卵細工のファベルジェのような)自動車における芸術作だ」と述べている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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