【レビュー】たくさんのワイヤレスイヤフォンの山から自分に合うものを見つける方法

イヤフォンのレビューは簡単なはずだ。日々出てきては消えていく無数の製品カテゴリーと比べて、変数はさほど多くない。音はいい?バッテリー寿命は?ノイズキャンセリングはどう?フィット具合は?

最後の1つは、もちろん、極めて主観的であり、他よりもはるかにそうだ。そしてそれは、この種の製品をレビューする上で最大の問題を暗示している。それを使ってどんな音楽を聞くかとというのと同じく、好みは個人によるところが非常に大きい。続けて何時間も身につけることが多い製品であり、仕事中も旅行中もエクササイズ中も、寝ている時でさえ私たちの耳と密に接触している。

何度も書いてきたように、Bluetoothイヤフォンほど移り変わりの早い消費者エレクトロニクス製品カテゴリーは見たことがなく、目新しかったものが一夜にして日常になったように感じる。そして真実はと言えば、そのほとんどがかなりよくできている。

原則として自分のスマートフォンを作った会社のイヤフォンを選ぶのがよい、と人にはよく言っている。一体となって動くように作られたイヤフォン製品には良いことがあるものだ。もちろん、スタート地点としては申し分ない。しかし、自分のためにイヤフォンを買う時、検討に値する要素は沢山ある。ホリデーシーズンのギフトでも同じだ。音質、価格、使い心地、デザイン、サイズ、すべてが考慮に値する。

この1年間、TechCrunchではワイヤレスイヤフォンを他のどの商品カテゴリーよりも(大きく引き離して)数多くレビューしてきた。その中に、1つですべてを満たすものはなかったし、おそらくこの分野では将来もないだろう。以下、この急成長、急上昇しているカテゴリーの中で、私のお気に入りをいくつか紹介する。どれを選んでも間違いはない。

Apple AirPods Pro

画像クレジット:Brian Heater

価格:249ドル(税込3万580円)

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つい先日発売2周年を迎え、Appleのプロレベルイヤフォンもやや年老いてきた。しかし、パッケージ全体としては今も他社の目標の1つだ。Appleは標準型AirPodsの第3世代を出して、両社の境界をぼやかすような新機能を搭載させたが、価格を別として、Proはさまざまな面で上をいっている。ただし、あなたがシリコンチップを嫌っていなければ。

音はすばらしく、着け心地も良く、ノイズキャンセリングは完璧で、iOSデバイスでシームレスに使える。

Beats Fit Pro

画像クレジット:Brian Heater

価格:199ドル(国内未発売、約2万2700円)

この日まで、誰かに良いワークアウト用ヘッドフォンを尋ねられたらいつもPowerbeats Proを薦めていた。Fit Proはそれを完全に置き換えるものではないが、このカテゴリーで私のリストのトップに躍り出た。最近ランニングを復活した1人として、Beats(ビーツ)がこのニッチなカテゴリーでここまでできることに感心している。過去に固くて痛いモデルをテストした後、イヤーフックに嫌悪感を覚えるようになったのだが、会社はしっかり解決した。

OnePlus Buds Pro

画像クレジット:Brian Heate

価格:150ドル(国内未発売、約1万7000円)

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最初のワイヤレスイヤフォンで三振を喫した後、OnePlusはProモデルで多くの点を改善した。そこに世界を驚かせるような技術イノベーションはないが、堅実でバランスの取れた製品でローンを組む必要もない。Proには良いノイズキャンセリングが付き、着け心地もよく、おまけとして、ステムを掴むと瞑想的なホワイトノイズが耳に流れ込む。

Samsung Galaxy Buds 2

画像クレジット:Brian Heater

価格:150ドル(税込み1万5109円)

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他のGalaxyシリーズ製品と異なり、SamsungのBudsに派手さはない。そして正直なところ、それで問題ない。コンパクトで堅実で仕事をこなす。OnePlus Buds Proと同じく、限界に挑戦しているものはないが、外部音取り込みもできるアダプティブ・ノイズキャンセリングを備えた150ドルの完璧なイヤフォンだ。Samsungデバイスとの相性は特にいいので、Galaxyエコシステムにいる人には特におすすめだ。

Sony WF-1000XM4

画像クレジット:Brian Heater

価格:280ドル(税込3万3000円)

レビュー記事:【レビュー】ソニー新型「WF-1000XM4」は高性能ワイヤレスイヤフォンの新基準、2年待っただけの価値がある

気の弱い人には(財布の弱い人も)向かないが、Sonyは2021年真の完璧なオーディマニア向けイヤフォンをひっさげて帰ってきた。大きくてかさばる傾向の製品なので、イヤフォンを着けてランニングする人には薦めないが、例えばすばらしいジャズのライブレコードを楽しむためのイヤフォンを探している人にとっては、これを越えるものを見つけるのは難しい。旧機種のWF-1000XM3や紛らわしい名前のヘッドフォン、WH-1000XM3 / 4とともに、Sonyは最高音質ヘッドフォンの絶対的標準であり続けるだろう。

選外

Nothing Ear (1)

画像クレジット:Brian Heater

価格:100ドル(約1万1400円)

レビュー記事:【レビュー】成熟した市場に参入する低価格の変わり種、Nothingのワイヤレスイヤフォン「Ear(1)」

大企業以外の製品を探している人のために特別賞。Nothingはよくできたイヤフォンのペアをお手頃価格で作った。気の利いた半透明デザインもよい。当初接続がうまくいかないことがあったが、その後のファームウェアのアップデートで問題はほとんど解決した。Apple、Samsung、Sony以外の世界で財布に優しい製品を探している人は検討されたい。

Nura NuraTrue

画像クレジット:Brian Heater

価格:200ドル(約2万2800円)

レビュー記事:【レビュー】Nuraがパーソナライズを実現する革新的なサウンド技術をついにワイヤレスイヤフォンに搭載

Nuraは独自のサウンド・アダプティング技術をワイヤレスイヤフォンに採用した。オーバーイヤー型ヘッドフォンの没入感は少々欠けるが、カスタム・プロファイルを使うことによって実に印象的な音楽体験を作り出している。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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