あなただけではない。米国成人の40%がニュースは誤情報だと思っている

最新の調査結果は、誰もがすでに知っていることを浮き彫りにした。人々は伝統的メディアを以前ほど信じていない。ソーシャルメディアのことはもっと信じていない。そして、共和党支持者と高卒以下の学歴の人たちを含む一部の層が、自分たちの読むものの正確性を最も疑っている。

The Gallup/Knight Foundationは、無作為に集めた米国人1440人を対象に、米国の成人がどれほど誤情報を信じているか、主要インターネット会社は誤情報の拡散防止にどれほど責任を持っているかに関する最新調査結果を公開した。

結果は芳しいものではない。米国人全体では、テレビやラジオ、新聞で見聞きするニュースの39%は人を欺くことを意図していると考えている。ソーシャルメディアを通じて見つけたニュースに関してはさらに悪く考えている。同調査によると、ソーシャルメディアを通じて発見したニュースの2/3が何らかの誤情報であると考えている。

想像できるように、政治的傾向も認識に影響を与えている。共和党員の51%、自称保守主義者の54%が、伝統的メディアを誤情報と認識する傾向が強い。対して民主党員では23%、リベラル派では24%だった。

露出機会も影響を与えている。伝統的ニュースに「大いに」注目していると答えた人たちは、ニュースの37%が誤情報であると答えたのに対して、全国ニュースにほとんどあるいは全く注目していない人たちは、53%が意図的な誤情報であると考えている。

ニュースの効果あるいは効果のなさについての認識に関しては、教育も要因の一つだ。大学院卒資格をもつ人たちは伝統的メディア(テレビ、ラジオ、新聞)の29%が誤情報であると推定した。大学卒は35%、高卒以下の人たちは43%の伝統メディア記事が何らかのレベルの誤情報を含んでいると答えた。

こうした発見に心を痛めているレポーターがいたらは安心されたい。ソーシャルメディアの方がずっとひどい。

Facebookの2015、2016年の選挙介入疑惑のニュースを追っている人には当然のことだが、信頼できる正確な情報を見つける場所としてソーシャルメディアを信頼している人の数は…多くない! 事実、米国成人の65%が眉に唾をつけてソーシャルメディアを読んでいる。

ではこれほど多くの人達が「フェイクニュース」を読んでいる新世界で、いったいわれわれはどうすればよいのか? ソーシャルメディアは伝統的メディアより対処しやすい、と本調査の対象者は考えている。回答者の76%が、インターネット企業は自分のサイトやプラットホームやアプリの記事が誤情報だと断定したら、ユーザーにそのことを警告する義務があると答えた。

事実、過半数をわずかに上回る回答者が、誤情報の識別はソーシャルメディア企業の需要な責務の一つだと言っている。彼らは、「信じるに値する」ニュースをフィードで優先的に流すために、ユーザー調査を利用して質の高いニュースソースを選び、センセーショナリズムや誤情報と戦うという1月にFacebookが発表した方針を思い浮かべたのかもしれない。その行動に勇気づけられた可能性もある。調査によると、70%以上の回答者が、信頼できるニュースソースの記事への注目度を高くするなどの誤情報拡散防止対策について、少なくとも「何らかの効果」が期待できると答えた。

詳細を知りたい読者のために、誤情報に関する研究結果はここで、メディアとソーシャルネットワークの偏向に関する調査結果はここで読むことができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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