あなたのAndroidスマホがストーカーウェアに感染している可能性、削除方法はこちら

今日最も広く展開されている消費者向けスパイウェアの1つにセキュリティ上の脆弱性があり、約40万人の携帯電話データが危険にさらされており、その数は日々増え続けている。TechCrunchが特定したこのスパイウェアは、ベトナムの少人数の開発者によって運営されているが、セキュリティ上の問題はまだ修正されていない。

今回、問題のあるスパイウェアアプリは1つだけではない。Copy9、MxSpy、TheTruthSpy、iSpyoo、SecondClone、TheSpyApp、ExactSpy、FoneTracker、GuestSpyといった一連のアプリが、同じセキュリティの脆弱性を共有している。

しかし、修正プログラムがなく、TechCrunchはこの脆弱性に関する具体的な詳細を明らかにすることができない。知らないうちに携帯電話が危険にさらされている何十万人もの人々にもたらすリスクのためだ。

この脆弱性がすぐに修正される見込みはないため、このガイドでは、あなたのAndroidスマートフォンからこれらの特定のスパイウェアアプリを削除する方法を説明する。そうすることが安全だとあなたが思えばの話だ。

消費者向けのスパイウェアアプリは、子ども追跡ソフトウェアという名目で販売されることが多いが、同意なしにパートナーや配偶者を追跡・監視できることから「ストーカーウェア」としても知られている。これらのアプリは、Google Playのアプリストア以外のところからダウンロードされ、本人の許可なくスマホに仕込まれ、発見されないようホーム画面から消えるように設計されている。あなたが携帯電話を積極的に使用していないときでも、携帯の動作がいつもと違ったり、動作がいつもより鈍く遅くなったりすることに気づくかもしれない。

これらの一連のストーカーウェアのアプリは、雇用主が従業員の業務用携帯電話を遠隔管理するためによく使用されているAndroid搭載の機能を悪用しているため、Androidスマホが危険にさらされているかどうかのチェックは迅速かつ簡単に行える。

チェックを実行する前に、安全策を準備して欲しい。Coalition Against Stalkerware(ストーカーウェアに対抗するための取り組みを行う企業連合)は、ストーカーウェアの被害者と被害克服者のためのアドバイスとガイダンスを提供している。スパイウェアは秘密になるよう設計されているが、携帯電話からスパイウェアを削除すると、それを仕掛けた人物に警告がいく可能性が高く、安全でない状況を作り出す可能性があることに留意して欲しい。

この操作では、スパイウェアのアプリを削除するだけで、すでに収集されサーバーにアップロードされたデータは削除されないことに注意が必要だ。また、Androidのバージョンによっては、メニューオプションが若干異なる場合がある。自己責任においてこれらの手順に従って欲しい。

Google Playプロテクトの設定を確認する

Android端末のセキュリティ機能Google Playプロテクトが有効になっていることを確認する(画像クレジット:TechCrunch)

Google Playプロテクトは、サードパーティ製のものやアプリストアの悪意のあるAndroidアプリから保護するための最高のセーフガードの1つだ。しかし、スイッチをオフにすると、それらの保護機能が停止し、Google Play外のストーカーウェアやマルウェアが端末にインストールされる可能性がある。そのため、このストーカーウェアネットワークでは、スパイウェアを仕掛ける人に、動作させる前にGoogle Playプロテクトを無効にするよう促している。

Google PlayアプリからGoogle Playプロテクトの設定を確認し、有効になっていること、そして最近スキャンが完了したことを確認しよう。

アクセシビリティサービスが不正に細工されていないか確認する

ストーカーウェアは、デバイスとそのデータへの深いアクセスに依存していて、画面読み上げなどのアクセシビリティ機能を動作させるために、設計上、OSとそのデータへの広範なアクセスを必要とするAndroidのアクセシビリティ機能を往々にして悪用する。アクセシビリティのオプションの中にダウンロードした覚えがないサービスがある場合は、削除した方がいいかもしれない。ストーカーウェアのアプリの多くは「アクセシビリティ」や「デバイスヘルス」と呼ばれる、最初から入っているアプリに偽装されている。

Androidのスパイウェアは、ビルトインされたアクセシビリティ機能を悪用することが多い(画像クレジット:TechCrunch)

端末管理アプリがインストールされていないか確認する

端末管理のオプションは、アクセシビリティ機能と似ているが、さらに広範囲にAndroidにアクセスすることができる。これらの端末管理オプションは、企業が従業員の携帯電話をリモートで管理し、機能を無効化し、データ損失を防ぐためにデータを消去するためのものだ。しかし、このオプションによってストーカーウェアのアプリが画面を録画し、デバイスの所有者を盗聴することもできる。

端末管理アプリ設定の覚えのない項目は、端末侵入の一般的な指標だ(画像クレジット:TechCrunch)

ほとんどの人は個人の携帯電話に端末管理アプリを入れていないだろう。そのため「System Service(システムサービス)」「Device Health(デバイスヘルス)」「Device Admin(デバイス管理)」などの名前のついた見慣れないアプリが出てきたら要注意だ。

アンインストールするアプリを確認する

これらのストーカーウェアアプリのホーム画面アイコンは表示されないかもしれないが、Androidスマホのアプリのリストに表示されている可能性がある。Androidの設定画面にいき、アプリを表示して欲しい。そして一般的な外観のアイコンを持つ「デバイスヘルス」「システムサービス」などの無難な名前のアプリを探す。これらのアプリは、カレンダー、通話履歴、カメラ、連絡先、位置情報に広くアクセスできる。

スパイウェアのアプリは、一般的な外観のアイコンであることが多い(画像クレジット:TechCrunch)

覚えのないアプリやインストールしていないアプリがあった場合は「アンインストール」をタップする。この場合、ストーカーウェアを仕掛けた人物に、アプリがもはやインストールされていないことを警告する可能性が高いことに注意して欲しい。

携帯電話を保護する

ストーカーウェアが仕かけられていた場合、携帯電話のロックが解除されていた、無防備になっていた、あるいは画面ロックを推測・学習されていた可能性が高い。より強力なロック画面のパスワードは、未来のストーカーからあなたの携帯電話を保護するのに役立つ。また、電子メールやその他のオンラインアカウントは、可能な限り二要素認証で保護すべきだ。

あなたやあなたの知り合いが助けを必要としている場合、National Domestic Violence Hotline (1-800-799-7233)が家庭内虐待や暴力の被害者に24時間365日無料で極秘のサポートを提供している。緊急事態の場合は911に通報を。また、Coalition Against Stalkerwareは、あなたの携帯電話がスパイウェアによって侵害されていると思われる場合のリソースを提供している。この記事の執筆者には、SignalとWhatsAppの+1 646-755-8849、またはzack.whittaker@techcrunch.comでコンタクトを取れる。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Nariko Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。