がんの標的治療の開発を改善するMission Bioが約75億円を調達して技術のスケールアップを目指す

カリフォルニアのMission Bioが、シリーズCで7000万ドル(約74億6000万円)を調達した。このラウンドはNovo Growthがリードし、Soleus Capitalと前からの投資家であるMayfield、Cota CapitalおよびAgilentが参加した。Mission Bioはこの資金を使って同社のTapestriプラットフォームを拡大していく。このプラットフォームは、単一細胞マルチオミクス解析の技術における同社の取り組みを利用して、標的化された精密ながん治療の最適化を支援している。

Mission Bioの単一細胞マルチオミクス解析プラットフォームは、治療産業の中でもユニークだ。臨床試験中のさまざまな治療を使用した場合の遺伝子型(完全に遺伝的なもの)と表現型(遺伝やその他の要因に由来する形質)両者への影響を観察できるという点で単一細胞に的を絞ることができる。Mission BioのTapestriは同一細胞内のDNAとタンパク質の変化の両方を検出可能で、バルク分析(細胞群をまたいだ分析)ではコントロール不能な他の要因の影響を除外することができるため、標的とする治療法の効果判定において重要だ。

2012年にUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)で行われていた研究からスピンアウトして創業されたMission Bioは、今日まで1億2000万ドル(約127億9000万円)の資金を調達している。同社の技術はAgios、LabCorp、Onconova Therapeuticsなどさまざまな大手製薬企業や治療技術企業で利用されてきた。またUCSFやスタンフォード、スローンケタリング記念がんセンターなどのがん研究センターでも利用されている。

Mission Bioの技術は、血液のがや腫瘍などの治療のための臨床試験の最適化を支援するだけでなく、ゲノム編集の検証にも利用できる。それは、CRISPRをベースとする治療アプリケーションの台頭により、次の数年間で大きな成長が見込まれる可能性の大きな市場だ。

画像クレジット: Mission Bio

カテゴリー:ヘルステック

タグ:Mission Bio がん治療 資金調達

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa