このまま行くと2014年第二四半期にタブレットの売上台数がPCを抜く

PCの市場は不調で、消費者はタブレットが好きだ。予測は当たらないこともあるが、今のトレンドが続けば、2014年の第二四半期には売上台数でタブレットがPCを上回る。

でも、トレンドが今後横ばいでなく上向きであると想定すると、その時期はもっと早いかもしれない。以下に、今の動向を見ていこう。

Next WebのEmil Protalinksiは、Strategy Analyticsのデータを使ってタブレットの最新の売上数値を分析した。それによると、2013Q2では、タブレットが全世界で5170万台売れた。1年前の2012Q2では、3610万台だった。

その間、ふつうのPCはどうだったか? 2013Q2のPCの売上台数は約7600万台だった。7550万台という数字もあるが、両者は接近しているので、どちらを使ってもいいだろう。

しかしその7600台という数字は、前年同期比で11%減を意味している。これに対し同じ四半期でタブレットは、前年同期比43%の増だ。なお、増加分中のシェアはAndroidが大きい。Microsoftはわずかながら数字を計上できているが、一方Appleのタブレットは飽和状態に近い。このタッチコンピューティングという分野で今後の成長を引っ張っていくのは、どうやらAndroidのようだ。

[NextWebより]:

IDCは2013年における前年比でのPCの売上減少率予測(台数ベース)を最近、1.3%から7.8%へと‘改訂’した。しかしそれでもなお、楽観的すぎるかもしれない。2013Q2の11%減がそのままだいたい、2014Q2にも引き継がれると仮定し、またそのときタブレットの前年同期比が30%増ぐらいだと仮定すると、2014Q2ではPCが6760万台、タブレットが6720万台となる。ただしこの数字は、2013Q2に達成されたタブレットの増加率43%に対し、2014Q2では30%という控えめな増加率を想定している。この想定に根拠はなく、また向こう1年でタブレットの伸びがやや軟調になりそうな要因も、見当たらない。だから冒頭で述べたように、トレンド横ばい(増加率43%を継承)なら、2014Q2でPCとタブレットは逆転する。

IDCの別の調査では、2013全年のタブレットの売上増加率の予想を大きく59%としている。PCの不調が続くという想定では、この大きな増加率ならタブレット/PCの逆転はもっと早く来るはずだ。しかしIDC自身のPCの売上予測が相当楽観的なので、同社のPC/タブレット逆転予測年は2014ではなく2015年となっている。Microsoftは、こっちの方の数字を使いたいだろう。

第二ではなく第一四半期(2013Q1)では、PCの前年同期比減少率は14%だった。Q2が11%である。ほとんど、致命傷的なトレンドだ。

というわけで、上のように、タブレットの今後の成長率をIDCの予測59%よりも(そして2013Q2の実績43%よりも)低めに見積り、またPCの減少率が今後も現状維持(10%台)と想定すると、上記のように2014年の第二四半期でタブレットとPCの売上台数が肩を並べる。まだポストPCとは言えないまでも、PCとタブレットが互角になること自体、たしかに市場の激変だ。

画像クレジット: Cameron Norman

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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