このアプリは自撮り棒を撲滅したがっている

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アプリで自撮り棒を置き換えられるか? 残念ながら現時点でそれは叶わぬ望みだ。スマホ挟んだあの長い棒を操る写真大好きな旅行者たちの猛威は留まる様子がない。

それでもカリフォルニア州サンディエゴのデベロッパー、Ford Davisは、セルフィー(グルーピーと呼ぶ連中もいる)のためだけに余分な道具を持ち歩く必要性は、もうちょっと良いセルフターマーアプリがあれば軽減されるはずだと考えた。そこで彼は、Selfie Stickという無料の顔検出アプリを作り、顔を横に傾けるだけで手を使うことなく自撮りができるようにした。

Selfie Stick app

傾ける「だけ」とは言ったが、まだ初期段階(v1.0)にあるこのアプリは、タイマーを起動するためにかなり長い間顔を傾けることを要求する。また、傾きの検出はスマホが縦位置の時の方が、横位置よりもうまくいくようだ。というわけで、撮影するまでにかなり首の運動をすることを覚悟しておかれたい。

画面にグリーンのサークルが完全に描かれまで顔を傾けている必要がある。その後プロセスは逆方向に進み、グリーンのサークルが消えオレンジから赤へと色を変えてシャッターまでの時間を教える。

楽しい発想の作品だが、グリーンのサークルを出すために首を曲げている時間と、カウントダウンの速さはややバランスを欠いているように感じる。それに、準備運動をしている間に、どんな顔で写ろうとしていたのか忘れてしまうかもしれない。

この早期段階のアプリは誤作動も多い。Davisも、「完璧ではない」ことを認めており、何よりこれは彼一人による仕事の合間のプロジェクトだ。「資金提供はない。会社を持っているわけでも従業員がいるわけでもなく、自分は厳密にはスタートアップでもない。Macbookとおかしなアイデアを持っているだけの男だ」と彼は言っている。

このアプリを使うためにスマホを手に持たいないとすれば、当然何かで支えておかなくてはならない。だから、自撮り棒派に乗り換えを説得することは難しい。信頼できるあの棒さえあればいつどこででも自分や友達を撮れると知っているのだから。しかし、自撮り棒を持っていない人、持ちたくない人にとって、このアプリは面倒と社会的な居心地の悪さを軽減する代替手段になるかもしれない。

これまでにも、音声シャッターや、笑顔でシャッターを切るアプリなどが存在している。しかし有難いことに、このアプリはどんな顔で写るかを事前に決めていないので、どんな不機嫌な顔でも写ることができる ― 例えば、Selfie

他に、背面カメラを使っていて画面が見えない時のために、タイマーのカウントダウンや、あとどれだけ顔を傾ければいいかや、顔がフレームに入ったことを音声で知らせる機能もある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

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