ついにWhatsAppがスタンプを追加

WhatsAppが遂に、その人気の高いメッセージングアプリにスタンプ(英語ではstickerと呼ばれている)を追加した。本日(米国時間10月25日)同社は、「今後数週間」にわたって、AndroidとiOSユーザーに向けて、スタンプのサポートが展開されると発表した。

最初の段階では、アプリの15億人のユーザーたちには、WhatsApp自身のデザインチームが提供した最初のパックと、同社が選択した「その他のアーティスト」による限られた選択肢が提供されるだけのようだ。

しかし、これは将来的には変わる筈だ。WhatsAppは、アプリの中で使えるスタンプを誰でも追加できるようにする予定なのだ。

これを実現する方法は興味深いやり方だ。スタンプ作家になりたいアーティストたちは、そのパックをGoogle PlayやApple App Storeのアプリとして公開する必要がある。そうしたストアから、ユーザーはアプリをダウンロードして、WhatsAppの中でそのパックを利用することができる。同社は「最小限の開発やコーディング経験が必要なだけ」と主張するテンプレートを提供する。

ステッカーの提出プロセスに関する完全なガイドはここを参照すること。

他のメッセージングアプリは、これとは異なるアプローチを採用している。

スタンプのコンセプトを開拓したLINEは、同社自身が承認したスタンプだけを使うことができる、非常に管理されたアプローチを採用している。その囲い込みアプローチは、スタンプの質向上に役立ち、有料スタンプを多く生み出した。スタンプの売上からLINEが毎年何百万ドルも稼いでいることを考えれば、馬鹿にされるようなものではない。

Telegramはもっともオープンなスタンププラットフォームだ。誰でもものの数分でスタンプを作成して公開することができるが、それは盗作や品質のレベルの問題などの、独自の問題につながっている。

いずれにしても、WhatsAppへのスタンプの導入の動きは、Facebookの主導によるものだ。

サービスの創業者であるJan Koum Brian Actonは、(少なくともActon自身の言葉によれば)疑問の残る関係の中でFacebookを去った。

買収に先立ち2人は、広告、ゲーム、その他の機能に強く反対していた。彼らはそうした機能は大して役立たないものとみなし、WhatsAppが集中すべきもの ―― シンプルで速いメッセージング ―― を妨げるものだと考えていた。

現時点で、彼らのプロダクトはFacebookと共に、ビジネスサービスやFacebookとの広告統合などの機能導入などの長い航海を続けてきている。そしてKoumとActonなら疑う余地もなく反対したであろう、ペイメントプランなどの展開の計画もある。今頃は地中海のヨットに乗っているだろう創業者をうんざりさせるには十分な材料だ

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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