はてな謹製ニュースアプリ「Presso」は「はてブ」のエントリーモデル


はてなは27日、ネットメディアで話題の記事を配信するアプリ「Presso(プレッソ)」iPhoneアプリを公開した。ユーザーの興味にもとづいたニュースやまとめ、ブログを配信するのが特徴。記事には「はてなブックマーク(はてブ)」に投稿されたコメントを表示することで、話題の記事の注目ポイントがわかるのだとか。はてブを利用してもらうためのエントリーモデルのようなアプリとも言えそうだ。

はてブのユーザーがブックマークしたり、はてブと連携させているTwitterやFacebookのアカウントで投稿した記事をジャンル別に配信する。必ずしもはてブでホッテントリ(人気エントリ)入りした記事だけでなく、「誰かがネット上に投稿した記事は価値がある」という観点で記事を配信することで、品質を担保しているのだという。後で読みたい記事は、アプリ内の「B!」ボタンをタップするだけではてブに追加できるようになっている。

開発段階の画面

配信する記事は「音楽・アイドル」「テレビ・芸能」「野球」「サッカー」「家電・PC」「スマホアプリ」などの28種類のジャンルから選べる。「トップ」のジャンルには、アプリ内でのジャンルの並び順(左にあるほど重み付けされる)と話題性を加味して記事を表示する。10個前後しかジャンルを設けていないSmartNewsやGunosyなど既存のニュースアプリと比べて、Pressoはジャンルを細分化することで読みたい記事をピンポイントで見つけやすくしているという。

記事には、はてブに追加された最新のコメント1件を必ず表示することも特徴。はてなサービス開発部の森口貴之氏は、「コメントを読めばなぜその記事が話題になっているかがわかる。はてブ的なニュース体験を楽しんでもらえれば」と期待を込めている。収益化の予定はないが、年内に50万ユーザーを目指すという。

開発段階の画面

ところでなぜ、はてなはニュースアプリを開発するに至ったのか? その背景には、女性向けの記事を配信し、お気に入りの記事をはてブに追加できるアプリ「B!KUMA ガールズ(ブクマガールズ)」での成功体験があるのだという。同アプリでは女性がはてブを利用するきっかけとなり、レシピなど従来とは異なる記事が「ホッテントリ(人気エントリー)」に上がるようになったのだとか。

「ブクマガールズのリリース当初は、ネガティブな意味ではなくはてブの雰囲気が変わったという指摘があった。実際にブクマガールズ経由の記事がはてブでもブクマされたのは、実のある記事だったという証拠。pressoでも幅広いジャンルから、ひと味違った両記事が人気エントリーに上がってくるはず。」(森口氏)

B!KUMA ガールズ


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TechCrunch Japan

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