ますますアルゴリズムが活躍するTwitter、今度は会話のスレッドをアルゴリズムが検出して表示

tweetception

昨日(米国時間6/8)はAppleの例年のWWDCで賑わったが、同じ日にTwitterが、同社のネットワーク上のコンテンツに対する新しい整列アルゴリズムにより、ツイートをもっと会話的/対話的に見れるようにする、と発表した。その新しい機能は、昨日からお目見えしている。

昨年Twitterは、タイムラインの生成を人間の手作業ではなくアルゴリズムによるものにする、と声明した。意図的に人力によるキュレーションを薄めるのは、それがTwitterの魅力にもなる反面、Facebookのような厳しいコントロールが敷かれているソーシャルサービスに比べて、ユーザのコンテンツの露出度が大きくなる危険性があったからだ。

Twitterがユーザに、アルゴリズムによってやや希薄化されたコンテンツと情報をあえて見せるのは、このところのユーザ増加率の低迷を意識しているからだ。とくに、新しいユーザが今後リピーターとなり固定客として定着していくためには、情報やコンテンツのより魅力的な提示の仕方が重要、とTwitterは考えた。長年Twitterを使っているユーザ(たとえば私)は、このサービスの価値を築いてきたのは自分たちだと自負しているから、そんないやらしい小細工を歓迎しない。

しかしこのところTwitterは継続的に、ユーザ(とくに新人ユーザ)の視線を意識して、そのコンテンツの見せ方をいじくってきた。たとえば昨年末にローンチした、未読まとめ機能’while you were away‘は、アルゴリズムが選択した(そのユーザが好むと思われる)ツイート集合をユーザのタイムラインのトップに持ってくる。それもまた、ユーザになるべくおもしろいものを見せようとする、おせっかいの試みだ。〔日本語記事。〕

この4月にTwitterは、暴言や脅迫などがなるべく拡散しないための、自動化フィルタ(すなわちアルゴリズム)をテストした。長年、言論の自由の味方を標榜してきたTwitterにとって、それは微妙な問題だったが、でも過去のTwitterは同時に、集団いじめのような発言を厳しく取り締まることもしなかった。

ツイートに参加性をもたせる

そして最新の小細工、会話的ビューは、だれかのツイート列と、それに対する応答の列が会話のような形になっているとき、それを会話らしく見せようというレイアウトデザインだ。

発言と応答が入り交じっている従来のTwitter列の形ではなく、会話的ビューでは応答をアルゴリズムが拾って整列する(下図はキャメロン首相のツイートに対する応答列)。

この新しい機能についてTwitterのプロダクトマネージャAkarshan Kumarはこう書いている:

ひとつのツイートをめぐる会話は、応答の数が多くてしかもいろんな人が発言しているときには、会話として把握することが難しくなる。そこで私たちは、それをもっと見やすくするための工夫を講じた。会話をグループにまとめ、とくにおもしろい意見交換をオリジナルのツイートの真下に置いた。たとえば、オリジナルの人が、応答に対してさらに応答しているような場合は、‘おもしろい意見交換’と〔アルゴリズムが〕判断している。

この小細工では、2013年に複数の対話的ツイートを青い線でつないでスレッドを作ろうとした工夫が、不人気だったにもかかわらず、再び使われている。オリジナルとの対話のあるスレッドが上に置かれるから、それがない孤立的な意見はどんどん下の方へ移動する。つまり参加性(エンゲージメント)に富んだ応答列が、上の方へレイアウトされる。

たとえば下図は、イギリスの首相デイビッド・キャメロンからの最近のツイートへの、最初のいくつかの応答だ:

Screen Shot 2015-06-09 at 11.35.41 AM

実際には、最初の4つのグループ化された応答では、複数のTwitterユーザがオリジナルのツイートに対して、入れ子状(ネスティング)に応答していて、キャメロン自身からの応答はない。他からのリアクションのない個別の応答は、階層の下の方へ追いやられていく。ただし、会話的な応答が個別的な応答の上に必ず来る、という単純なルールでもないのだけど。

だから、こういった会話的スレッドを作り出すアルゴリズムが、何を基準にして、優遇すべきスレッドを決めているのか、それがよく分からない。上の引用では、「応答に対してオリジナルからのさらなる応答があること」だけを挙げているが、上図を見るかぎり、ほかにも基準はありそうだ。今Twitterに問い合わせているから、答が得られ次第、この記事をアップデートしよう。

キャメロンのツイートには、ひどい暴言の応答が寄せられることが多い。上図の会話例でも、多いのはネガティブな感情だ。キャメロンのことをdishface(お皿顔)とののしるツイートは、ずっと下までスクロールしないと見れないけどね。それでも、悪名高い”fuck off dishface“がまったく登場しないのは、Twitterのアルゴリズムが事前に、暴言として排除したためだろうか。

Twitterは、アルゴリズム的小細工をやるたびに、“今後も継続的に改良して参ります”と言い訳をしている。そして、今回の会話ビューのねらいは、“Twitter上の会話を分かりやすく、そして参加しやすくし、また、もっとも適切で良質なコンテンツを見つけるためです”、だそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

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