アジア太平洋地域のPCの売上台数は2013年に10%減少…減少率二桁の大台に乗る

[筆者: Pankaj Mishra]

IDCの調査報告によると、日本を除くアジア太平洋地域の2013年のPCの売上台数は前年比10%減の1億800万台となった。減少率が二桁となったのは、近年では初めてである。

トップは依然としてLenovoで、24.9%のマーケットシェアを握っているが、同社も売上台数は減少し、その前年比減少率は9.5%だった。唯一伸びたのはHPだが、それは昨年インド政府が同社に大量の発注をしたためである。

世界のほかの場所と同じく、PCメーカーはアジアでもスマートフォンやタブレットに押されている。モバイル方面の調査会社Mediacellsによると、2014年にはインドと中国を合わせて約10億台のスマートフォンが買われる

IDC Asia/PacificのHandoko Andiはこう言う: “2014年もPC市場にとって困難な年になり、そのほかのデバイス間の競争のあおりを食らうだろう”。

“昨年は2年続けて減少を経験したため、PC市場にとって暗い年だった。他のデバイスに市場を食われ、経済に関しては悲観主義が蔓延し、為替レートも向かい風だったから、市場は伸び悩んだ”、とAndiは続けた。

本誌TechCrunchのライターAlex Wilhelmが今月の初めに指摘したように、PC市場の歴史において2013年は最悪の年となるだろう。

アジアの途上国では、初心者ユーザの多くがPCをバイパスしてスマートフォンやタブレットでコンピューティングを初体験する。今年もその傾向は続くだろうから、PCの盛り返しは期待できない。

Gartnerは1月9日に、世界のPCの売上台数は史上最悪の減少を記録した、と報告した。その主な原因は、途上国に市場おけるスマートフォンとタブレットへのシフトだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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