アップルが小学生向けの新しいコーディングアクティビティガイドを発表

Apple(アップル)は、新しい「Everyone Can Code Early Learners」アクティビティガイドを含む、小学生向けのいくつかの新しいリソースを公開した。この新しいガイドは、Appleのコーディングカリキュラムリソースを幼稚園から大学まで拡張する。今回のロールアウトは、教育関係者や家庭が早い段階で生徒にコーディングを紹介できるようにすることを目的とした、テックジャイアントの「Everyone Can Code」イニシアティブの一環だ。

Appleの教育・エンタープライズマーケティング担当副社長であるSusan Prescott(スーザン・プレスコット)氏は、声明の中で次のように述べた。「コーディングとアプリデザインは、アプリ開発者になるかどうかにかかわらず、学生が批判的かつ創造的に考えるために必要なリテラシーです。Appleは現在、幼稚園から大学までの学習者向けにコーディングリソースを提供しており、みなさんにインクルーシブでユーザーが利用しやすい、すばらしいアプリの設計に挑戦してもらいたいと考えています」。

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「Everyone Can Code Early Learners」ガイドでは、幼稚園から小学校3年生までの生徒が、音楽、美術、科学、体育などの複数の科目を通じて、コーディングの中核となる概念の基礎を築くことができる。例えばAppleは、生徒たちがダンスの動きを通してコーディングコマンドについて学べるとしている。また、社会性と情動の学習のために、心を落ち着かせるためのテクニックを生徒たちに話してもらう課題もある。

またAppleは、教育関係者に、新しい1時間のインクルーシブ「アプリデザイン」アクティビティセッションを試してもらうよう勧めている。この新しいレッスンは、アプリをデザインする際に、インクルージョンとアクセシビリティの重要性を忘れないよう、教師が生徒に指導することを支援しようとするもの。セッションは基本的に、生徒がアプリの作成方法について批判的に考えることを促すようになっている。このレッスンでは、生徒たちが情熱を持って取り組める問題を特定し、その解決策を計画することを助ける。

Appleは、同社のSchoolworkアプリの中で「イグジットチケット」と呼ばれるアンケートツールのサポートも追加している。これは、教育者が授業中または授業後に生徒の反応やエンゲージメントを測るための質問を行い、生徒の様子を確認するための方法だ。また、教師は生徒のSchoolworkアカウントをより簡単に作成できるようになった。

「Everyone Can Code Early Learners」ガイドは、Swift Playgroundsアプリ内で利用できる。このガイドは、英語、オランダ語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ノルウェー語、スペイン語で提供を開始しており、今後さらに多くの言語に対応する予定だ。Appleは、Everyone Can Codeプログラムを長年にわたって拡大し、より多くの年齢層が利用できるようにしてきた。2019年、Appleは「Everyone Can Code Puzzles」という、生徒がコンセプトを試してみることを目的したプログラムを提供開始した。2020年、同社は「Everyone Can Code Adventures」という、より高度なアクティビティを行う新しいプログラムを公開した。

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画像クレジット:Apple

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(文:Aisha Malik、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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