アップルが自前スタジオでスピルバーグらの作品をプロデュース

Apple(アップル)の会員制ストリーミングサービスApple TV+は豊富な新番組を揃えているが、これまではそのどれも、アップルがオーナーではない。

でもアップルは最近、自前のスタジオを持ってオリジナル作品を作り始めたので、この状況は変わる。同社がプロデュースする「Masters of Air」は、その前の「Band of Brothers」と「The Pacific」の続編で、Donald L. Miller(ドナルド・L・ミラー)氏のノンフィクション書籍「Masters of the Air: America’s Bomber Boys Who Fought the Air War Against Nazi Germany」(マスターオブザエア:ナチスドイツとの空中戦を戦った米国の爆撃機少年たち)のドラマ化だ。この番組のエクゼキュティブプロデューサーは、Tom Hanks(トム・ハンクス)、Gary Goetzman(ゲイリー・ゴーツマン)、そしてSteven Spielberg(スティーヴン・スピルバーグ)だ。

Apple TV+の番組として、アップルのスタジオがプロデュースしたものと、しなかったものの違いは、多くの視聴者にとってわからないだろう。でもストリーミングの世界ではいろんなタイプの作品に「オリジナル」のラベルがついているから、それほど厳密な区別はない。

たとえば「House of Cards」や「Orange Is the New Black」にはNetflix Originalsのラベルがついているが、それらは別のスタジオがプロデュースした作品の権利をNetflixが買ったものだ。ときには、その権利に地理的制約があったりする。

一方「Stranger Things」などはプロデュースも所有権もNetflix自身だ。Netflix Originalsの中で特に伸びているが、これらの自己プロデュース作品だ。

アップルの場合も、自分のスタジオを持てば最初からコンテンツの所有権を持ち、ライセンス料金の交渉が要らなくなるだけでなく、今後の商品化等に対する権利も持つ。

The Hollywood Reporterによると、そのスタジオにはまだ名前がないが、アップルのWorldwide Video部門のトップを務めるZack Van Amburg(ザック・ヴァン・アンバーグ)氏と、前にSony Pictures TVを仕切ったJamie Erlicht(ジェイミー・エリヒト)氏が率いるだろう。

関連記事: Apple TV+ to launch November 1 for $4.99/month, one year free comes with select Apple devices(Apple TVが11月に月額4.99ドルで立ち上げ、未訳)

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。