アプリ使用状況を把握するPendoが約109億円調達

Pendo(ペンド)は、ユーザーのアプリ操作時の振る舞いを、アプリを提供する企業が把握できるよう支援するレイトステージのスタートアップだ。同社は10月17日、10億ドル(約1090億円)のバリュエーションで1億ドル(約109億円)のシリーズEラウンドを発表した。

ラウンドは、Sapphire Venturesがリードした。新たにGeneral AtlanticとTiger Globalが、既存株主からBattery Ventures、Meritech Capital、FirstMark、Geodesic Capital、Cross Creekが参加した。Pendoによれば、これまでに2億600万ドル(約220億円)を調達した。

同社のCEO兼共同創業者であるTodd Olson(トッド・オルソン)氏は多額の資金を必要とする理由について、現在市場を定義しているのは同社であり、潜在的な市場規模は非常に大きいとみているからだと説明した。「正直に言って、潜在的な市場規模を顕在化するのは我々の役割だと思っている。この6年で刺激的だと感じたのは、デジタルエクスペリエンスの改善があらゆるビジネスで最も重要になっていることだ」とオルソン氏は言う。

Pendoは顧客のアプリに接続した上で、ユーザーの行動を捕捉し、データをプロダクトチームにフィードバックして、アプリの機能の優先順位付けとユーザーエクスペリエンスの向上を支援する。さまざまな機能をユーザーに案内したり、更新情報や新機能を通知したりするなど、ユーザーを支援する方法も提供する。開発者がユーザーから直接フィードバックを求めることもできる。

オルソン氏によると、ユーザーの多くはテクノロジー企業だったが、保険、金融サービス、小売など他の業種にも拡大した。企業はデジタルエクスペリエンスをますます重要視している。「調達した資金で営業チームとプロダクトチームを増員して我々のメッセージを確実にマーケットに伝え、企業の変革を支援する」と彼は言う。現在、Pendoの顧客は1200を超える。

オルソン氏は株式公開の見込みについて明らかにしなかったが、検討はしていると述べた。その時が来た時のために社内組織を整備し始めた。「株式公開は確かに我々が検討しているオプションだ。市場環境が良好でいよいよ公開したいと判断した時に公開できる会社であるために、今すべきことを考えている」

画像クレジット:Ade Akinrujomu / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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