アメリカ政府の国民健康調査事業にFitbitのフィットネスデバイスがデータ収集に起用

オバマ大統領は2015年の一般教書で、Precision Medicine Initiative(個別化医療構想)という、疾病と各個人の特殊性との関係を明らかにするための、大規模な研究事業を提案した。昨年、National Institutes of Health(NIH)(国立衛生研究所)はその構想をAll of Usというやさしい名前に変えて、100万名のアメリカ人から匿名の健康情報を得るための登録業務を開始した。

まだ登録数はとても少ないが、しかしこのお役所は今年、プロジェクトのピッチをさらに上げて、Fitbitのフィットネスデバイスを10000個買って参加者に配布することにした。Fitbitは、このプロジェクトのためにNIHから認定された初めてのウェアラブルメーカーで、二つのメジャーなOSに対応していることと、一回の充電で数日使えることがその理由だ。つまりこの研究事業のメニューに含まれている、フィットネスや睡眠追跡の目的によく合っている。

参加者はFitbitの二つの人気製品、Charge 2Alta HRから、どちらかを選ぶ。発表に先駆けてFitbitの健康事業ゼネラルマネージャーAdam Pellegriniはこう語った: “この研究事業には、睡眠や心拍、運動など、個人のライフスタイル情報がとても重要なんだ。うちの器具なら、エネルギーレベルや睡眠、歩行などに関するリアルな標本データを提供できる。しかも、ふつうの日常生活をしている状態でね”。

この、日常性ということが、とても重要だ。つまりこの研究事業は、医療機関の外での、健康への影響要因を知ることが目的だからだ。フィットネスデバイスによるデータ収集は、期間を1年と予定しているが、そのデータによりウェアラブルの使われ方なども分かるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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