アリババがイスラエルのARメガネスタートアップ「Infinity Augmented Reality」を買収

イスラエルのInfinity Augmented Realityはアリババによって買収されたと、両社が週末に発表した。買収の詳細は明らかにされていない。アリババグループがInfinityARのシリーズCを主導した2016年から、両社は戦略的パートナーシップの関係にあった。以来、両社は拡張現実、コンピュータービジョン、人工知能のプロジェクトで協力してきた。

2013年に設立されたInfinityARのARメガネプラットフォームでは、幅広い産業(小売、ゲーム、医療など)のデベロッパーがアプリにARを統合することができる。InfinityARのプロダクトにはODM用ソフトウェア、OEM、3DエンジンのためのSDKプラグインが含まれる。

アリババのVRへの進出は3年前に始まった。Magic Leapに投資し、eコマースプラットフォームにVRを組み入れる手法を開発するために、中国に研究ラボを設けることを発表した。

InfinityARの研究・開発チームはアリババDAMOアカデミーの一部であるイスラエルマシーンラボを拠点とする予定だ。顧客2億人へのサービス提供と2036年までに1億もの雇用を創出するという最終目標に向け、このR&Dには150億ドルが注がれる。DAMOアカデミーは世界中の大学とコラボしていて、アリババのイスラエルマシーンラボは、ビデオ分析と機械学習を専門とするテルアビブ大学とパートナーシップを結んでいる。

発表文で、ラボの責任者Lihi Zelnik-Manor氏は「3年間のパートナーシップを経てInfinityARと一つのチームとして今後取り組めることをアリババは嬉しく思っている。この才能あるチームはセンサーフュージョン、コンピュータービジョン、ナビゲーションの技術におけるユニークなノウハウを持っている。こうした主要テクノロジーをさらに開拓すること、そして顧客やパートナー、デベロッパーにさらなるメリットを提供することを楽しみにしている」と語った。

イメージクレジット:InfinityAR

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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