インドのフィンテックCRED、アマゾン出資のSmallcaseへの投資を検討

インドのフィンテック企業CRED(クレド)は、ベンガルールに本社を置くスタートアップSmallcase(スモールケース)への出資を交渉中だと、この件に詳しい3人の情報筋が語った。Tiger GlobalとAlpha Wave Globalが支援する同社は、顧客への資産商品を拡大しようとしている。

CREDが提案したSmallcaseへの投資は、同社を3億〜4億ドル(約345億〜460億円)で評価していると、情報筋は述べた。投資規模は不明だ。協議が進行中かつ初期段階であり、また非公開であるため、情報筋は匿名を求めた。

CREDはコメントを却下した。Smallcaseの創業者はコメントの要請にすぐには応じなかった。

Smallcaseは、新世代の投資家がインドの株式市場に参加するのを支援するプラットフォームを運営している。

同社は300万人以上のユーザーにサービスを提供していて、株式や上場投資信託の100以上のポートフォリオや、独立系投資マネージャー、証券会社、資産プラットフォームへのアクセスを提供する、ライセンスを持った社内専門家チームにユーザーをつないでいる。

Amazon、Sequoia Capital India、Blume Ventures、Arkam Venturesを既存投資家に持つSmallcaseは、KiteやUpstoxなど多くの株式仲介サービスと連携している。

Smallcaseへの投資により、CREDは資産管理製品を拡充することができる。Kunal Shah(クナル・シャー)氏が設立した同社は、3つの主要サービスを展開している。ユーザーの金銭感覚の改善を促すため、クレジットカードの請求を期限内に支払うと、ユーザーにリワードを与える。また、家賃や教育費、その他さまざまな請求書の支払いや追跡もサポートしている。

3つ目のサービスは、資産管理だ。CREDは2021年、Mintというピア・ツー・ピアの貸付サービスを開始し、インフレに負けない投資機会を顧客に提供している。

今回の取引が実現すれば、CREDがここ数四半期に行った一連の投資の中で最新のものとなる。直近の資金調達ラウンドで40億ドル(約4600億円)と評価された同社は2021年、B2B債権のスタートアップCredAvenue(クレドアベニュー)に出資し、企業の経費管理プラットフォームを運営するHappay(ハッペイ)を買収した。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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