インボイス管理にAIを活用するStampliが約27億円を調達

インボイス管理の自動化を手がける米国カリフォルニア州マウンテンビュー拠点のStampli(スタンプリ)は米国時間10月30日、2500万ドル(約27億円)のシリーズBラウンドのクローズを発表した。本ラウンドはSignalFireがリードし、Hillsven CapitalやBloomberg Betaなどの既存投資家、NextWorld Capitalのような新規投資家が参加した。

Stampliはインボイス管理にフォーカスしたソフトウェアを開発するために2015年に設立された。インボイス管理における問題は、組織の調達サービス部門や請負ベンダーの多くの人が、そのプロセスについてよく知らないことだ。これは、財務部門の人が往々にして他部門の同僚が抱える問題を解決するために同僚を追跡する羽目になることを意味する。

Stampliでは、支払いプロセスの全てがコラボできるソフトウェアで行われる。各インボイスはそれぞれにコミュニケーションハブに変わり、支払いを可能な限り効率的に扱えるよう、あらゆる部門の人が空欄を埋めたり、質問に答えたりすることができる。さらにStampliは組織がどのように予算を割り当てているか、承認の流れをどのように管理しているか、インボイスからどのようなデータを抽出しているか、そのパターンを確認するために機械学習を使っている。

言い換えれば、Stampliはそれぞれの組織にとってどんどん使い勝手が良くなる。Stampliは組織がシステムで処理する決済量と、何人の高度ユーザーが参加しているかに基づいて課金する。Stampliは高度な決定を行う財務部門のユーザーと、まれにプラットフォームでコラボ作業をするだけの他部門のユーザーの違いを認識する。

共同創業者でCEOのEyal Feldman(エヤル・フェルドマン)氏は、その他の同社の大きな特徴は支払いそのものには関与しない立場をとっていることだと考えている。同社は顧客に支払い者を選ばせ、システムのその部分のコントロールを維持できるようにしている。

現時点で、Stampliは年間120億ドル(約1兆3000億円)ぶんのインボイスを処理していて、1900社と4万人が同社のプラットフォームを利用している。

今回のラウンドは、同じくSignalFireがリードした2018年8月の670万ドル(約7億3000万円)のシリーズAに続くものだ。シリーズAにはUpWest Labs、Bloomberg Beta、Hillsven Capitalが参加した。Stampliの累計調達額は3470万ドル(約38億円)となった。

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(翻訳:Mizoguchi)