ウェアラブル分野への支出が2020年に27%増加するとの予測

Gartner(ガートナー)が発表した最新の調査結果によると、2020年における世界のウェアラブル分野への支出は、今年の405億ドル(約4兆円)から515億ドル(約5兆6000万円)へと27%増加すると予測されている。この伸びを牽引しているのは、この分野で最も盛り上がっているスマートウォッチだ。

興味深いことに、スマートウォッチへの支出は170億ドル(約1兆9000億円)から228億ドル(約2兆5000億円)へと増加するものの、製品ごとの価格は下落すると予測されている(2021年の平均予測販売価格は4.5%の下落)。これは、Samsung(サムスン)との競争激化や、約200ドル(約2万2000円)というスイートスポットを見つけたFitbit(フィットビット)からの外圧が組み合わさる結果だ。Xiaomi(シャオミ)のような中国の製造業者も、ローエンドマーケットにおいて価格を下げる方向に進んでいる。

一方Apple(アップル)は、発売から2年が経過したApple Watch Series 3を200ドルの価格で販売し続けている。これは、過去のプレミアムな価格帯ではない分野が成熟しつつあることを示している。一方Google(グーグル)は、数年間このカテゴリへの参入に苦戦した後、Fossil(フォッシル)から最近知財を買収したほか、Fitbitの買収を目指していると報じられている。

ヘッドフォンも、アップルとサムスンがリードしたワイヤレスイヤフォンの爆発的な普及と、Amazon(アマゾン)による最近の低価格製品の追加により、着実な成長を続ける。グーグルもPixel Budsの新モデルを投入し、この分野へと着目している。Microsoft(マイクロソフト)さえも、独自の 「Surface Buds」 でこの分野に参入している。

Gartnerによれば、2021年もウェアラブル分野への支出が伸び続け、629億ドル(約6兆8000億円)に達すると予測している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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