エイプリルフール用をうっかり誤発信「Volkswagenが米国法人を『Voltswagen』に社名変更」

【更新】Wall Street Journalによると、これは事実ではなくエイプリルフールのジョークが誤って流出したものだった。VW USAはコメント要求に応じていないが、VW Europeは報道に対してこれがジョークだったことを認めた。この発表を伝えるリリースは現在も米国のVW公式メディアサイトにあり、事実ではないことを示唆する記載はない。Reutersも同じことを報じており、匿名の情報源を3つ挙げている

自動車メーカーのVolkswagen(フォルクスワーゲン)は、電気自動車への取り組みが本気であることをみんなに知って欲しいと思っている。そのために米国ではダジャレのような再ブランドを正式に行う。同社は「Volkswagen of America”」から「Voltswagen of America(ボルツワーゲン・オブ・アメリカ) 」へと社名変更することを 3月30日にプレスリリースで発表した[日本時間3月31日8時現在削除済み]。

Voltswagen(旧名Volkswagen)は変更の理由について「Eモビリティーの新しい未来への投資」への意気込みを明確にするものであり、つまり電気駆動計画に極めて真剣であることを示していると語った。元々「Volkswagen」はドイツ語で「国民のクルマ」という意味であることから、Voltswagenは……「ボルトのクルマ」?

そのようなことだが、ちょっと違う、とVWはいう(これだっていいじゃないか!)

「当社は、電化の未来への転換を始めた時から、作るのはミリオンズ(数百数千万人)のためのEVでありミリオネアだけのためではないと述べてきました」とVWのCEOであるScott Keogh(スコット・キーオ)氏は社名変更の発表文で語った。「この変更は、国民のクルマという過去の私たちへの挨拶とともに、当社の未来は国民の電気自動車になることだという固い決意を表しています」。

この発表は、Volkswagenが全電動SUV、ID.4を米国で出荷し始めた直後のことだった。価格は国の奨励金・税制優遇前で3万3995ドル(約375万円)と、現在の米国電気自動車市場では手頃な価格に位置している。将来は価格に敏感な消費者のための新たな選択肢も計画されており、同社は二酸化炭素排出量削減のために、2025年までに全世界でEV100万台を達成し、2029年にはVWおよびサブブランド全体で70以上のモデルをラインアップすると宣言している。

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Voltswagenブランドでは、すべての電気自動車にブルーのトーンを明るくしたVWロゴを使用するが、ガソリン車は従来のダークブルーを維持する。「Voltswagen」の単語そのものはイニシャルロゴに加えてEVで使用され、今後米国では従来ロゴはガソリン車のみのブランドとなる。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Volkswagen電気自動車エイプリルフール

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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