エネルギー省の研究所が5000台のロボットを使って銀河の3D地図を作る…ダークエネルギー探究のため

protodesi-setup-628x419

全宇宙に分布する数百万もの銀河の地図を作る仕事は、中途半端が許されない。それは相当な大仕事になるから、たとえばそれをロボットにやらせるなら、高さ10インチの筒状のロボット5000基のひとつひとつに、銀河や星や、ブラックホールから生まれた超大質量のクエーサー、などなどからの光を集めるフィンガーの幅を、測定させることになる。

そしてもちろん、エネルギー省のLawrence Berkeley National Laboratory(ローレンス・バークレー国立研究所)のようなところでも、スイッチを入れればマッピングを開始する、という単純な仕事ではない。まず、エネルギー省の予算承認が要る。その承認を最近得たばかりの同研究所は来年、アリゾナ州ツーソン郊外のキットピーク国立天文台で、DESI(Dark Energy Spectroscopic Instrument, ダークエネルギースペクトル分析装置)の据え付け工事を開始する。

first-petal-2-628x380

その巨大な計器が観測を開始するのは2019年だ。さまざまな天体の特性を、光を利用して分析する。われわれから遠ざかっていくスピードも分かる(前にも言ったかな?)。これらの観測によって、急速に膨張している宇宙の110億年前の姿も分かる。それは、宇宙の創成とほぼ同じ時期だ。

観測を行うのは5年間で、空の1/3を対象とし、その2Dのマップに三次元の測度を与える。もちろん、すべての科学者が、新しい発見をこのプロジェクトに期待している。

同研究所の広報、Risa Wechslerが、ダークエネルギーについて語る: “DESIは、現存するものよりもずっと大きな赤方偏移を使って宇宙の3Dマップを作れるだろう。それによって宇宙の物理を探査でき、ダークエネルギーの本質を発見できるだろう”。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。