オタクのみなさんご乗車ください、メタバースへ向かいます

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター、The TechCrunch Exchangeへようこそ。

こんにちは、みなさん。元気で暖かく健康で幸せで良好な状態でいらっしゃるだろうか。全部でなくても、一部だけでもそうであればと願う。まあ、すべてが当てはまらないとしたら、アイスクリームが発明された理由を正当化できるだろう。

今回は、メタバースの話、創生期から見守ってきたベンチャーキャピタルの話、そして先週うっかり取り上げていなかった、とてもクールなスタートアップの資金調達の話をしよう。準備はOK?では楽しもう。

先週最も楽しかったのは、仮想環境Decentraland(ディセントラランド)への訪問だった。手短にいうと、編集の仕事をしていた私はその途中、編集チームの邪魔にならないように気を紛らわそうとしていたのだ。そこで、私はソーシャル暗号資産環境──つまりメタバースを始動してツアーに出かけたのだ。モヒカン姿でかっこいいパンツを履いて、道に迷ったり、NFTのギャラリーに行ったり、アリーナに入ることに失敗したりしていた。

現在のメタバースは、MMORPGの「Runescape」によく似ている。これは、オンラインRPGが築いてきた歴史的な足跡を考えれば、それほど馬鹿にした表現ではない。しかし、私がゲームで好む水準よりも半端に多くの経済的な側面を含んだ、あまり特徴のないMMORPGは、私にとって最も不要なものだ。

私は今のところ中立的な立場だし、メタバースが毎日ログインしたくなるほどクールになる日を待ちたいと思う。しかし現在、コミュニティの形成やソーシャルな交流を含むWeb 2.0の特性の中には、暗号チームがこれまで見てきたものよりも優れているものがあるようだ。

Amplifyの新しいジェネラルパートナー

数年前、私はMattermark(マターマーク)というスタートアップに雇われて、彼らの会社のために独立したニュース部門を作ることになった。率直に言って、それはすばらしい学習経験であり、さらに何人かの生涯の友人とも出会うことができた。例えばTechStars(テックスターズ)のKevin Liu(ケビン・リュウ)氏だ。

Sarah Catanzaro(サラ・カタンザロ)氏もまた、Mattermarkチームの中では傑出した存在だった。同社における彼女のデータチームでの仕事は、後に就職したVCのCanvas Ventures(キャンバス・ベンチャーズ)、そしてAmplify Partners(アンプリファイ・パートナーズ)で生かされた。参考までに、Amplifyが2020年後半に発表した最新のファンドは、2億7500万ドル(約312億6000万円)相当のものだった。前回からの時間を考えると、そろそろ同グループが新たなファンド組成を発表するのではないかと考えている。

そのAmplifyでカタンザロ氏は、プリンシパルからパートナー、そしてつい最近ゼネラルパートナー(GP)へと昇格した。彼女がVCの世界で最下層から最上層に至るまでの道のりは、眺めていて楽しいものだった。そして、先々週のTechCrunchとの電話では、Amplifyで彼女のレベルに達した女性は彼女が最初だと語っていた。私が強調したいのは、ベンチャーキャピタルというまだ家内産業規模の世界での昇進は、スタートアップのペースでの成長とは異なるということだ。

ともあれ、カタンザロ氏が話してくれたことは、後で振り返ることができるように、ここに書き留めておきたい。私たちは、彼女の会社の投資アプローチ、チェックサイズのターゲット、シードレベルやシリーズAレベルの企業への参入の頻度などについて話をした。新任GPのカタンザロ氏によれば、シリーズAのラウンドははるかに大きくなっているが、リクスはそれに釣り合って小さくなってはいないという。これは、私が以前から直感的に感じていたことだが、これまで誰かが口に出していうのを聞いたことはなかった。

つまり、VCから見たシリーズAのリスクは、スタートアップの段階でより多くの資本が投入されることで上昇しているということだ。今後数年間で十分なメガイグジットを行うことができるなら、最終的には計算が合うのかもしれない。しかし、市場が急落し「懸念」が「奔放な熱意」よりも多くの紙面を占めている今、私は多少疑問に思っている。

ロードアイランド州の誇り

私が住んでいるオーシャン・ステイト(ロードアイランド州の別称)は、米国で最も有名なテクノロジー・ハブからは少しだけ離れている。しかし、だからといって、魅力的なハイテク企業がこの小さな州に生まれないわけではない。TechCrunchは、大学生のためのフリーランス労働市場を構築しているプロビデンスで設立されたスタートアップ、Pangea(パンゲア)を例として紹介している

リトルローディ(これもロードアイランド州の愛称)のもう1つのスタートアップが、マリーナやボートに乗る人のためのソフトウェアプラットフォームDockwa(ドクワ)を開発する、The Wanderlust Group(ザ・ワンダーラスト・グループ)だ。要するに、ペンと紙の世界に留まっていたボートの船着場の予約管理の世界を、Wanderlustはソフトウェアを使って近代化することにしたのだ。

前回、同社について触れたのは、同社が2020年に1420万ドル(約16億1000万円)を調達したときだった。当時、CEOのMike Melillo(マイク・メリロ)氏はTechCrunchの取材に対し、同社は単に700万ドル(約8億円)を求めていたに過ぎなかったが、数字が倍になったと語った。

だから最近同社から「また調達しました」と聞いても驚かなかった。今回、Wanderlustは1億5000万ドル(約172億5000万円)のプレマネー評価額のもと、シリーズCで3000万ドル(約34億1000万円)を調達した。この資金調達は、Thursday Venturesが主導した。

幸いなことに、Wanderlustは2021年のARR(年間経常収益)成長率を喜んで開示してくれたが、それは71%だった。さらにおもしろいことに、週休3日制に移行した後、同社のARRは2020年6月から2021年6月にかけて100%拡大した。これは、私がスタートアップ界隈で追跡している、より興味深い労働実験の1つの実際のデータだ。

しかし、この会社の最も興味深い点は、自身でファンドを組成していることだ。ただし普通の企業向けベンチャーキャピタルファンドではなく、何か別のものだ。Wanderfund(ワンダーファンド)と名付けられたこのファンドに対して、同社は「国や地域レベルでの環境保護活動」のために2022年30万ドル(約3400万円)の資金を投じた。その一環として、まずは子どもたちが家から出て自然の中で過ごせるように、地元のBoys & Girls Club(ボーイズ&ガールズクラブ)に資金を提供することを始めている。

同社はキャンプ用に使えるDockwaのような製品を開発しているので「外に出よう」というテーマは、Wanderlust(放浪願望)Groupという名前にふさわしいコアとなる。

その他雑多なもの

ということで今日はここまで。また来週!

画像クレジット:Nigel Sussman

原文へ

(文:Alex Wilhelm、翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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