オハイオ州の自動運転車テスト施設が4500万ドルを調達 ― 66万坪の新施設を建設へ

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オハイオ州のTransportation Research Center(TRC)は新たに、自動運転車の研究とテストを専門に行う540エーカー(約66万坪)の施設を建設する。同施設には、12レーンの交差点や、組み換え可能な高速道路が50車線、そしてフットボールコート10面分のスペースが建築される予定だ。オハイオ州立大学、オハイオ州が運営するファンド、Jobs Ohioからの出資により可能になった。

この新しい施設では、都市部、農村部、郊外など様々なロケーションを再現することができる。また、さまざま交通状況や交通事故も再現することが可能で、ネットワーク・コネクティビティやスマート・インフラストラクチャーのテストも行うことができる。

TRCは「北米最大級の自動運転車のテスト施設」と呼ばれているものの、今月初めに公開された政府公認の自動運転車のテスト施設には含まれていない。それでも、TRCは合計で4500エーカー(約550万坪)ものテスト施設を有している。TRCは現在、Smart Mobility Advanced Researchの第2フェーズ、第3フェーズを実施するための資金、そしてTest Centerの建設資金を調達しようとしている最中だ。そのTest Centerには、フルスケールで再現された高速道路や、冬場でも利用できる室内テスト施設が含まれる。

TRCがあるのはオハイオ州コロンバスだ。ここは、同じくオハイオ州のダブリン、メアリーズビル、ユニオン群と協力して、公道での自動運転車テストを実現させようとしている地域だ。ホンダの北米拠点の多くはこの地域で展開されているため、自動車業界との結びつきが強い地域でもある。

TRCのような自動運転車の性能試験場はいま、有望な出資先として様々な大学やファンドから注目を集めている。自動車業界は新しい収益モデルを探そうと必死になっており、将来的に都市部での交通渋滞がより深刻な問題となると考えられているなか、自治体はTRCのような性能試験場を利用して将来の都市部における交通需要を予測しようとしているのだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter