オバマ大統領ががMicrosoftやUberの出身者たちを国のサイバーセキュリティー委員会の委員に任命

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大統領が今日(米国時間4/13)、Committee on Enhancing National Cybersecurity(全国サイバーセキュリティー強化委員会)の委員を任命した。それはほぼ予想通りの顔ぶれで、テクノロジー業界の大物たちと、数名の学者、そしてNSAの元局長だ。え?何だって?

そう、Keith Alexander将軍はNSAの(国民を対象とする)監視機構が大きく肥大していく時期に局長を務めた。彼は、今度の委員会の委員リストのトップに載っている。悪魔はその正体をよく知っておいた方が良い、とは言うけれど、はてさて…。

そのほかの委員は、以下のとおり。肩書は、現在、または最近までのものだ:

  • Annie I. Antón, ジョージア工科大学School of Interactive Computingの学長
  • Ajay Banga, MasterCardの社長兼CEO
  • Steven Chabinsky, CrowdStrikeのCRO(Chief Risk Officer)で法務部長
  • Patrick Gallagher, ピッツバーグ大学の総長でCEO
  • Peter Lee, Microsoft ResearchのCVP(元DARPAの企画担当)
  • Herbert Lin, スタンフォード大学のサイバーポリシーとセキュリティの研究員
  • Heather Murren, 投資家でジョンズホプキンス大学の理事
  • Joe Sullivan, Uber(そして前はFacebook)のCSO(chief security officer)。
  • Maggie Wilderotter, Frontier Communicationsの(長期の)元CEO

では、この委員会は何をするのか? それは、政府のテクノロジー政策の全体をオーバホールしようとするオバマ大統領の大きな政策の一環だ。その計画はCybersecurity National Action Pla(CNAP)と呼ばれ、今年の早い時期に発表された。政府によるCNAPの概要書のトップに、当委員会が強調されている

当委員会は、サイバーセキュリティや公共の安全、プライバシー、政府と各種関連機関との連携などについて短期的および長期的な勧告を行う。実行権はなく、一種の顧問団である。

皮肉なことに当委員会の委員が発表された同じ日に、ある法案が提出された。それは、当委員会が有能であれば、まさに彼らの最初の勧告の素材になるであろう。その勧告とは、この法案を地中深く埋めて、映画「ジュラシックパーク」の冒頭で使われていた超音波探査機でも使わなければ、どこにあるのか分からないようにすることだ。しかし、実際にはその必要はないだろう(この法案はガラクタだ)。でも、ちゃんと見張っていた方が良いね。

当委員会の詳しい職務はここに記されている。順調に行けば、最終報告書が今年の12月1日に大統領に提出され、彼にはそれを実装しないための十分な時間が与えられる*。これはもちろんジョークだが、この激しい選挙戦の期間に十分な改革を達成することはほぼ不可能だろう。ただし調査研究のための期間としては十分なので、自分たちの複数の小委員会ぐらいは作れるかもしれない。〔*: 実装しないための十分な時間==実装するためには時間が足りない。〕

定期的な公開ミーティングも計画にはあるから、自分の発言をぜひ彼らに聞かれて記録されてほしい人は、委員会のスケジュールによく注意していよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

投稿者:

TechCrunch Japan

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