オペレータや管理者の次の行動に結びつくネットワークデータ分析を行うKentikが$12.1Mを調達

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顧客企業のネットワークの稼働状況をクラウドから調べて報告するKentik(元CloudHelix)が今日(米国時間6/30)、1210万ドルのシリーズAラウンドを完了したことと、メインのSaaSプロダクトKentik Detectを、ステルスを脱して一般公開したことを発表した。そのSaaSは、“ネットワークのトラフィックをリアルタイムで分析して、ユーザの対応行動に結びつくようなインサイトを与える”、とされている。複数のネットワークにまたがる分析もでき、その数やサイズを問わない。

このラウンドはAugust Capitalがリードし、First Round Capital、Data Collective、Webb Investment Network、Tahoma Ventures、Engineering Capital、そして多くのエンジェル投資家たちが参加した。同社のこの前の資金調達は、2014年9月に獲得した310万ドルのシード資金だった。

ユーザにはYelp、Box、Netflix、Facebookなどの大物が顔を揃え、Kentikのネットワーク分析サービスは毎日、数百億件のデータレコードを処理する。同社のサービスは、インターネット上の非常に多様なデータから有意な情報を得たい、と願う企業からの支持を得つつある。

“ネットワークオペレータの最大の痛点が、具体的な対応行動に結びつくような可視性(actionable visibility)を得ることだった”、と、Kentikの投資者でNetflixのグローバルネットワーク担当ディレクターDave Temkinは述べる。“これまでは、超大規模なWeb企業しか、それに関して進展できるための十分なリソースを持ち得なかった。Kentikは、ネットワークを運営している者なら誰でもアクセスできる、手頃なソリューションを作った”。

Kentikのプレスリリースは、同社のプロダクトが企業の活性化に寄与する、と述べている:

“Kentik Detectは大量の原始データからクェリの答を高速に得ることによって、つねに先読み的なアラートをリアルタイムで行う。それによりネットワークの制御を担当しているオペレータは、ネットワークのその時点における状況を正しく理解し、問題の根本原因を解き明かし、推測ではなく現実に基づいて成長のための計画を樹立実行できる”。

“ネットワークが大きさと複雑さを日に日に増していくにつれて、データの取り扱いと、必要とされる分析も複雑性を増し、規模だけでなく対応を要する問題も、従来のネットワーク管理ツールでは対応できないものになっていく”、そう語るのはKentikの協同ファウンダでCEOのAvi Freedmanだ。彼は曰く、“弊社は、インフラストラクチャのすべてのデータに対するワンストップの総合的なインテリジェンス・ショップを目指したい”。

インターネットのトラフィックはますますグローバル化して、それと同時に量も膨大になっているから、Kentikはその分析をできるかぎり簡素化しようとしている。企業が大量のネットワークデータを処理しようとするとき、Kentikがそれを助ける。そのデータの総量は、2016年にはゼタバイト(一兆ギガバイト)を超える、と予想されている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

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