オンデマンドシャトルソフト開発Viaが株式公開に向けて秘密裏に申請

オンデマンドシャトルサービスおよびソフトウェアの会社であるVia(ビア)は、上場を非公開で申請した。同社が声明で発表した。この種のリリースにはよくあることだが、募集株式の数や募集案の価格帯はまだ決定していない。

ViaはReddit(レディット)に続いて、年末に市場が休場となる前に上場のための申請を非公開で行った。両社とも2022年初めにデビューする。

なぜ、年末年始を控えた今、申請するのか?ここ数四半期、Viaは目覚ましい業績を上げており、早くにIPOのために準備を整えることは、決してアグレッシブなことではない。最近の下落にもかかわらず、テック企業のバリュエーションがまだ高いことを考えると、率直にいってこれは妥当だ。そして、上場できる企業は、IPOのウィンドウが開いているときを利用したいと思うだろう。

Crunchbaseによると、ViaはこれまでにMacquarie Capital、森ビル、Shell、83North、Broadscale Group、Ervington Investments、Hearst Ventures、Planven Ventures、Pitango、RiverPark Venturesなどの投資家から7億7710万ドル(約886億円)を調達している。

Viaは2021年11月、1億3000万ドル(約148億円)の資金調達を発表し、これにより同社の評価額は33億ドル(約3765億円)へと押し上げられた。今にして思えば、その資金調達はIPO前のラウンドだったのだろう。ViaのソフトウェアプラットフォームであるTransitTechが前年の倍となる年間1億ドル(約114億円)のランレートを超えたことを受けての資金調達だった。

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もっと簡単にいえば、Viaは収益面でIPO規模の閾値に達しており、考えられる他の収入源は考慮されていない。そのため、IPOのタイミングはまたも理に適っている。

ソフトウェアの売上だけではない。最初の都市との提携に5年を要したViaは、現在、ロサンゼルスメトロ、ジャージーシティ、マイアミなど500以上のパートナーを抱える。

しかし、Viaにとっては決して楽な道のりではなかった。パンデミックの中、同社のビジネスに対する需要はまちまちだった。当初は新型コロナウイルス感染症のために利用が減少したが、都市は緊急サービスに重点を置き、Viaのソフトウェアプラットフォームに対する需要を生み出すことに貢献した。ビジネス的には、都市との契約の結びつきを考えると、これは良いニュースだ。

Viaはここ数年で事業を強化し、おそらく株式公開のための売り込みを行う計画をほのめかしていた。3月には、都市が交通計画や道路設計に使用するソフトウェアを作成するRemix(リミックス)を1億ドル(約114億円)で買収した。また、 Fleetonomy(フリートノミー)も買収している。

2022年の上場に向けて取り組んでいるモビリティスタートアップはViaだけではない。Voi Scooters(ボイ・スクーターズ)は2021年12月、IPOに向けてシリーズDで1億1500万ドル(約131億円)を調達し、Kakao Mobility(カカオ・モビリティ)は噂される上場に先立ち42億ドル(約4791億円)の評価額を獲得した。

TechCrunchは、申請書類を入手したら、一連の質問をするつもりだ。例えば、政府機関に販売しながら、従来のようなSaaSの粗利を確保できるのかが気になるところだ。また、販売サイクルはどの程度なのか。さらに、同社の中核市場ではどのくらい深く浸透しているのか。そして、調達した資金は何に使ったのか。投資キャッシュフローなのか、営業損失なのか?

そんなこんなで、2022年のIPOサイクルは、非常に興味深い多くのデビューでスタートすることになりそうだ。

画像クレジット:Klaus Vedfelt / Getty Images

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(文:Natasha Mascarenhas、Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

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