オープンソースWebサーバーの雄NginxがシリーズCの$43Mでさらなる拡張を計画

オープンソースのWebサーバーNGINXを作っているNginxが今日(米国時間6/20)、Goldman Sachs Growth Equityが率いるシリーズC、4300万ドルの資金調達を発表した。

初期の投資家として取締役を送り込んでいるNEAも、このラウンドに参加した。今回はGoldman Sachs Merchant Banking DivisionのマネージングディレクターDavid Campbellが、同じくNginxの取締役会に加わる。同社によると、今回の投資でこれまでの調達総額は1億300万ドルになる。

このラウンドにおける同社の評価額は、公表されていない。

オープンソースのNGINXは評価が高く、著名な大手サイトも含め、全世界で4億のWebサイトを動かしている。一方、商用バージョンには1500の有料顧客がおり、同社は彼らに、サポートだけでなく、ロードバランシングやAPIゲートウェイ、アナリティクスなどの機能を提供している。

NginxのCEO Gus Robertsonは、名門の投資家たちから支持を得たことを喜んでいる。“NEAはシリコンバレーの最大のベンチャーキャピタリストのひとつであり、Goldman Sachsは世界最大の投資銀行のひとつだ。この両者が共同で今回のラウンドをリードしたことは、企業と技術とチームにとって、すばらしい評価だ”、と彼は述べている。

同社にはすでに、商用製品Nginx Plusを今後数週間かけて拡張する計画がある。“われわれには、イノベーションを継続して、われわれの顧客が分散アプリケーションやマイクロサービスベースのアプリケーションをデリバリするときの、複雑性を軽減する必要がある。そのために数週間後には、Controllerと呼ばれる新製品をリリースする。ControllerはNginx Plusの上のコントロールプレーンだ”、とRobertsonは説明する。Controllerは昨年の秋に、ベータでローンチした

しかし4300万ドルを得た今では、同社は向こう12-18か月でNginx Plusの本格的な‘増築’をしたい意向だ。また、世界各地にオフィスを開いて国際展開を本格化したいし、パートナーのエコシステムも大きくしたい。そしてこれらの取り組みの結果、年内に社員数を現在の220名から300名に増やしたい。

同社のオープンソースのプロダクトは最初、2002年にIgor Sysoevが作った。オープンソースのプロジェクトをベースに彼が商業的企業Nginx社を作ったのが、2011年だ。そしてその1年後に、RobertsonをCEOに迎えた。同社は2013年から今日まで、各年の前年比成長率100%を維持し、その軌道は2019年にも継続すると予想している。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。