カナダの持ち株会社TinyがJavaScriptプラットフォームMeteorを買収

テクノロジー企業に投資する持ち株会社であるカナダのTiny(タイニー)は10月2日、JavaScriptを中心に据えたオープンソースのアプリプラットフォームであるMeteor(メテオ)の買収を発表した。Dribbble、Flow、Unicorn HuntなどはTiny傘下の会社だ。

Meteorは2011年創業。しばらくは開発者が熱い視線を送っていたが、近年競合するテクノロジーが台頭しつつあり、その勢いはわずかに停滞していた。

Meteorが開発者に約束しているのは、アプリケーションのフロントエンドとバックエンドの両方をJavaScriptアプリとして開発できることだ。Meteorはアプリ管理用のホスティングサービスであるGalaxyも提供する。

Meteorの創業者であるGeoff Schmidt(ジェフ・シュミット)氏は、GraphQLを大規模に実行するためのプラットフォームであるApollo GraphQLに引き続き注力する。

シュミット氏は「面白い状況だった。ApolloとMeteorという2つの素晴らしい製品が、いわば同じ屋根のもとに住んでいた。Apolloが急速に成長し始めたので、時間と資金はまずApolloに使うことが常に正しいと思っていた。時間が経つにつれ、2つの製品を異なる屋根の下に置く必要性がはっきりしてきた。Meteorにも経営資源が回ってくるし成長に必要なスペースも与えられる」と語った。

Tinyは、MeteorとGalaxy、開発者コミュニティへの投資継続を約束した。Meteorの経営をTinyに移行する間、TinyとApolloも密接に連携し「プラットフォームに関する深い知識とTinyの野心的な計画を組み合わせる」という。

もちろん将来の姿はまだわからないが、Tinyには買収企業を浮揚させた比較的良好な実績がある。シュミット氏はまた「近くMeteorやGalaxyに大きな変更を加える予定はない」と述べた。

同氏は「多くの買い手候補と話をしたがTinyと仕事をすることになった。Tinyグループの強みであるデザインとコミュニティが理由だ。Meteorの真の存在価値は開発者の経験とコミュニティ、人々が手が届かないと思っていたことを支援することだ。Tinyはその使命を果たすのに最適の経営資源を備えている」と説明した。

画像クレジット:Daniel Pludowski / EyeEm / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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