カリフォルニア州、衝突事故を起こしたPony.aiの自動運転テスト認可を一時停止

米国にオフィスを構える中国の自動運転スタートアップPony.ai(ポニー・エーアイ)が、人間の安全ドライバーなしでの自動運転車テストを停止した。地元の規制当局によってテストが承認されたのはわずか6カ月前である。

関連記事:トヨタ出資の自動運転Pony.aiがカリフォルニア州から無人運転テスト許可を取得

カリフォルニア州車両管理局(DMV)がTechCrunch伝えてきた声明文によれば、米国時間10月28日にフリーモントでの衝突事故が報告されたことを受けて、米国時間11月19日にはDMVがPony.aiに対して、無人運転認可を一時停止することを通知した。

Pony.aiは、この自動運転テスト認可に対して、10台のHyundai Kona(ヒュンダイ・コナ)電気自動車を登録している。DMVによると、この一時停止は、Pony.aiの安全ドライバー同乗テストの認可には影響しない。

Pony.aiの衝突報告によれば、この事故は、ある晴れた朝に、無人運転車両が自動運転モードを使用して車線を変更しようとしてときに発生したという。

Pony.aiの広報担当者はTechCrunchに対して「最近、私たちの車両の1台が、カリフォルニア州フリーモントで、車線区切りと道路標識への衝突事故を起こしました。他の車両は巻き込まれていませんし、負傷者も出ませんでした」と語った。

広報担当者はさらに「私たちはすぐに調査を開始し、事故についてカリフォルニア州DMVと連絡を取り合っています」という。

これまで、他の自動運転車も衝突事故を報告しているが、そのほとんどは、安全ドライバーが車両を手動運転しているとき、または別の車両が後ろからAVに衝突したときに発生している。この事故は、車両が自動運転モードであり、かつ他の車両が関与していなかったという点が特徴的だ。

この事件は、Pony.aiの自動運転機能に疑問符を付けた。なお広報担当者によれば同スタートアップの自動運転車は「2017年以来、カリフォルニアで実際の路上を75万マイル(約120万7000キロ)以上走行することに成功した」という。

2016年にBaidu(バイドゥ、百度)からの退職者によって設立されたPony.aiは、中国とカリフォルニアの両方にR&Dチームとテスト車両群を持つAV(自動運転車両)スタートアップグループの1つだ。これまでトヨタやセコイアキャピタルのようなヘビー級の投資家を魅了し、2021年2月の時点では総額10億ドル(約1137億円)以上の資金調達を調達し、53億ドル(約6026億円)の評価額をつけている。つい最近、Baiduと並んで、北京のデモエリア内で自動運転車を商用運転することが承認された

同社はまた、ここ数カ月困難に直面している。ロイター通信によると、米国政府の標的とならないことを、中国政府に納得させることができなかったため、同社はニューヨークでのSPAC上場計画を中止した。先月、TechCrunchは、同社の自動運転トラック事業が数人の主要幹部を失い、この新しい部門が中途半端な状況に追い込まれていると報告した。競争が激化する中、Pony.aiは投資家に対して競争力のある技術と実現可能な商業的未来を持っていることをしっかり証明しなければならない。

画像クレジット:Pony.ai

原文へ

(文: Rita Liao、翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。