クアルコムがaptX VoiceでBluetooth経由での音声通話品質を改善

これまでスマートフォンや携帯キャリアによるHD音声品質のメリットを得られた機会は、そう多くないかもしれない。HD通話は通常の通話よりもはるかに音質がいいが、Bluetoothヘッドセットを使って通話する場合、使用デバイスがコーデックに対応していないためHD音声の利点は得られない。しかしQualcomm(クアルコム)は現在、既存のaptXコーデックを進化させたaptX Voiceによって、Bluetoothデバイスでも高品質の通話を実現しようとしている。

aptX Voiceを使うと、アクセサリとスマートフォンを接続するBluetooth Handsfree Profileの一部として、32kHzのサンプル音声と16kHzのフラット周波数帯が利用できる。これにより、たとえスピーカーフォンを使用しているときや、小声で話しているときでも通話品質が向上する。

クアルコムの音声・音楽・ウェアラブル担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるJames Chapman(ジェームズ・チャップマン)氏は、「aptXテクノロジーは前例のないワイヤレスオーディオ品質をもたらし、Bluetoothによるステレオリスニング体験に革命をもたらした。そしてaptX Voiceは、音声通話にも同様の品質を提供するために提供される」と述べた。「利用者が電話をかけたり受けたりするためにワイヤレスヘッドセットやイヤホンを使うようになった現在、aptX Voiceは通話体験のより高い透明性と品質を保証するための答えとなる」。

AptX Voiceは現在、Snapdragon 865と765のモバイル向けプラットフォームで利用可能で、Qualcommが2020年にローンチするBluetooth Audio SoCに基づいたアクセサリで利用できるようになる。それまでは、もう少し大きな声で話すことにしよう。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

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TechCrunch Japan

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