クラウドソーシングによるローカル天気予報システムの構築を目指すStormTag

StormTagはキーフォブタイプのデバイスで、他のデバイスとの連携してクラウドソーシングによる気象データの収集を行い、そして局地的天気予報の仕組みも確立しようそするものだ。Bluetooth LEを採用し、スマートフォンやタブレットと通信する。利用者はアプリケーションを通じて気象データなどを確認するようになっている。

StormTagは2つの種類が用意されている。ベーシック版は温度および気圧センサーを搭載したもので、価格は25ドルだ。高機能版のStormTag+は35ドルで、湿度センサーとUVセンサーを搭載し、またメモリも内蔵している。すなわちBluetooth LEにて他デバイスと連携していなくても、電池のもつ限り、データをためておいてあとで同期するというような使い方もできるようになっている。

現在のところはプロトタイプで、製品化を目指してKickstarterキャンペーンを展開中だ。プロダクトの出荷時期は11月を予定している。

ちなみに最新の高級スマートフォンの中には、数多くのセンサーを搭載しているものがある。たとえば昨年登場したSamsungのGalaxy S4は温度、気圧、そして湿度センサーを積んでいる。これによりスマートフォンのみで気象情報を収集することができるわけだ。しかしマーケットを拡大しつつある低価格スマートフォンにはそうしたセンサーは搭載されていない。スタンドアロンのセンサーデバイスからスマートフォンなどにデータを送ってクラウドで活用するというやり方にも、需要はあるものと思われる。

また、スマートフォンはバッグやポケットの中にしまい込まれていることも多く、身の回りの環境データを正しく測定することができない状況にあることもしばしばだ。そうした場合にも、コンパクトなスタンドアロン型デバイスが有効だろう。

そうしたスタンドアロンデバイスに対するニーズに対応してStormTagは開発されている。同様のコンセプトでCliMateというものもある。双方ともにKickstarterキャンペーンを展開中だが、今回紹介しているStormTagの方は、キャンペーン終了までに1ヵ月以上を残しつつ、市場投入のための目標額である1万7500ドルの倍以上を集めている。

このStormTagを開発したのはJon Athertonで、これまでにもYuFuNotaJaJaスタイラス、そしてe-inkを利用したBluetooth対応目覚まし時計のaclockなどで、クラウドファンディングを成功させている。

AthertonによるとYuFuで使った圧力検知系のパーツをリサイクルした部分もあり、それによりStormTagでの希望調達額を低くおさえることができたのだそうだ。競合ともいえるCliMateの方は、希望調達額が5万ドルとなっている。

またクラウドソーシングを活用する天気マップサービスを展開するWeatherSignalと提携したのも良いアイデアであるように思える。WeatherSignalは最初からセンサーを搭載しているAndroidデバイスに対応したネットワークだが、ここと連携することでSmartTag利用者は当初より膨大に蓄積されたデータを有効に活用することができるようになる。また、WeatherSignalはアプリケーションを提供しているので、StormTag側で独自のアプリケーションを作る必要がなくなるのも大きなメリットだ。

「WeatherSignalは膨大な量のデータを集めています。そこにiOS利用者や、センサーのついていないAndroidデバイスを使っている人のデータを追加していくことになります」とAthertonは言う。WeatherSignalにデータを提供するデバイスは5万台に達しており、アプリケーションのインストール数は23万件となっているのだそうだ。

「WeatherSignalは平均して1日に200万件のデータを収集しています。それぞれのデータにはタイムスタンプが付加されており、また各種センサーで取得した情報をジオタグを付してまとめられたものとなっています。すなわちひとつひとつのデータをカウントすれば、1日に数百万ないし数千万のデータが蓄積されつつあるわけです。StormTagでは、そうして集まったデータを有効に活用し、そしてまた新たなデータを蓄積していくことができるわけです」。

Athertonは、StormTagを市場に投入し、2年間程度で真に実用的な地域毎天気予報システムを構築していきたいと考えているそうだ。

「データを蓄積し、個々のデータがどういう状況を示すのかを適切に判断できるようにしたいと思っています。そしてクラウドソーシングを活用して、各地の天気状況などを示すための仕組みを作りたいと考えているのです」と述べている。「もちろん、トータルな仕組みの構築に向けた中でも、利用者の方々には有益な地域気象情報を提供していきます」とも言っている。

StormTagデバイスの隅には穴があいていて、鍵や洋服などに簡単に取り付けることができる。もちろん防水設計になっていて、スキーやボート遊びの際にも利用できるようになっている。

目標調達額には既に到達しており、Atherton曰く既に製造活動に入っているのだとのこと。それにより、出荷時期は予定より早まるかもしれないとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


投稿者:

TechCrunch Japan

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