クラウドファンドのギターで曲を作った16歳のミュージシャンがクラウドファンドでアルバム制作

Rafael AtijasのLoog Guitar(ルーグギター)は、その報道を本誌が終えた2011年の初めごろにはKickstarterの目標額を軽く超え、大人気の中で発売された。それは、本誌のレーダーがとらえたKickstarterプロジェクトの中では、初期の成功例の一つだ。その後も人気は続き、しかもこの三弦の楽器を使って録音し、アルバムを作る人まで現れ始めた。

その好例が、16歳のシンガーソングライターPip Blomだ。彼女はアルバムの全曲をLoogを使って演奏し録音した。そのすべてをBandcampで聞けるが、彼女はアルバムを売って得たお金で、オランダのVlielandで行われるバンドキャンプTeenage Kicksに行くつもりだ。つまり、クラウドファンドのプロジェクト(三弦ギター)が、今度は学生のクラウドファンドプロジェクト(音楽)を支えている。クラウドファンディングが、連鎖するのだ。

音楽はとてもチャーミングだし、録音も良い。Pip自身は、グラストンベリー(Glastonbury)のフェスティバルに出たいと思っている。選ばれたら。

このクールなご縁が、クラウドファンディングの力を見せつけている。Rafaelは、子ども用の楽しくて安いギターを作りたくて、インターネットの上の親切な人びとに頼った。そして今度はPipが、そのギターでコードを学び、すてきな曲を作り、自分の夢を追おうとしている。こうやってインターネットの上のクラウドソーシングからは、ちょっとしたきっかけで人と人とのご縁が生まれ、新しい世界が切り開かれる。クラウドファンドが動かす社会的なエンジンは、創造性のエンジンでもある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))