クラウドベースの人事管理プラットフォームHeavenHRが600万ユーロを調達

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中小企業(small and medium enterprises = SMEs)のためのクラウドベースの人事管理プラットフォームであるHeavenHRは、シリーズAの資金調達を600万ユーロで締めくくった。ベルリンを拠点とするこのスタートアップのラウンドを主導したのは、Target GlobalとOpen Oceanだ 。

設立してまだ10ヶ月のHeavenHRは、新たに調達された資金を、製品開発と成長の加速のために使う。同社は現在、ドイツ、オーストリア、フランス、そしてスイスで活動している。

システムは、巧妙なフリーミアムモデルで運営される。人事管理プラットフォームの中核機能、たとえばデジタル契約書、電子人事ファイル、欠勤管理そして勤務時間管理などは無償だが(ロンドンのCharlieHRと似ている)、HeavenHRは給与、福利厚生、年金そして健康保険管理などの追加サービスに対して課金を行うのだ。

年金を扱う点は、ロンドン/テルアビブを拠点とするHibobを彷彿とさせる(シリコンバレーのVCであるBessemer Venture Partnersの主導したラウンドからの最近750万ドルの調達を支えに、最近設立された)。

年金ブローカーとして効率的に職場の年金加入を取り扱うことにより、多額の収入を得ることが可能なのだ。新世代の人事管理スタートアップは年金と、同様に保険も引き受けているのだ。クラウドベースの人事管理ツールへ来たれ、年金と保険もお任せを、というのがお題目のように響く。

「私たちは極めて包括的な製品を提供しているので、様々なフィールドに多くの競合他社がいます」と語るのはHeavenHRの取締役Johannes Roggendorfだ。

「紙のフォームやExcelを利用する競合他社に加えて、旧来のスタイルの給与計算だけを提供する会社、伝統等的な人事管理ソフトウェアを提供するものの、そのプロダクトは機能や使いやすさが欠けている会社、そしてモダンな人事管理ソフトェアを提供するものの機能がしばしば限られてものであるような会社などと競合しています」。

そして保険や年金の面でHeavenHRはオフラインとオンライン両方のブローカーと競合するものの、そのプラットフォームは様々な人事プロセスを統合しているために優位にあるとRoggendorfは語っている。

「私たちのプラットフォームを使えば、新しい従業員を4分で雇えます。また新入社員をわずか数回のクリックで、給与、年金、保険プランに自動的に登録するオプションもあります」と彼は続けた。

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(翻訳:Sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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