クラウド名刺管理のSansanがオフラインイベントの非接触受付を可能にする無人名刺受付システム「Smart 受付」提供

クラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」などを運営するSansanは6月22日、法人向けセミナー管理システム「Sansan Seminar Manager」のオプション機能として、無人名刺受付システム「Smart 受付」の提供を開始した。提供内容はiPad、iPad設置台・撮影用マット・ワイヤーロック・専用バッグ・(希望者のみ)モバイルルーターで、料金は月額2万円(税別)または年間24万円(税別)となる。

コロナ禍の拡大に伴い、展示会各社やイベント主催企業は、オフラインでのセミナー・展示会の開催規模の縮小やイベント自体を中止するなど、従来通りの開催が難しくなった。しかしSansanは、対面での効率的・効果的なコミュニケーションや、一度で多くの情報を得られる点など、オフラインイベント・展示会ならではの価値があるため、来場者・主催企業双方が非接触をはじめ安全性を担保した開催が必要と考えているそうだ。

特に、受付および受付スタッフでは、来場者が提出した紙の名刺を来場者リストと照合の上で来場者カードを付与するなど、人の接触を前提としたアナログな業務が数多くある。このため同社は、非接触で受付を済ますことができ、かつ、イベント運営業務を効率的・効果的にする受付システムが必要と考え、開発に取り組んできたという。

Smart 受付は、名刺に記載されているメールアドレスの正確なデジタル化を実現した独自OCR技術「DSOC OCR」を、受付業務に転用することで開発した無人名刺受付システム。Sansanが「Smart 受付アプリ」インストール済み専用端末と設置台をセット提供するため、ユーザー企業はイベント受付に設置するだけで非接触環境の構築が完了するという。

Smart 受付では、イベント来場者が名刺を専用端末にかざすと、名刺情報の自動スキャンおよび正確なデジタル化を行い、ウェブ申し込み登録時のデータと即時照合する。そのため、来場者は受付スタッフと接触することなく、受付を自動的に完了させられるとしている。事前登録がなくても、受付対応が可能な機能も搭載しており、イベント主催企業の用途に合わせて設定できるそうだ。

関連記事
Sansanが請求書をオンライン受領・管理できる「Bill One」を中小規模事業者に無料提供開始
名刺アプリEightでオンラインイベントを開催・参加できるプラットフォーム「Eight ONAIR」、Sansanが5月17日提供開始
法人向けクラウド名刺管理のSansanが「QRコード付きバーチャル背景」生成機能を提供開始
Sansanのオンライン名刺がMS Teamsと連携、カレンダー機能から名刺交換を実行可能に

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Sansan(企業・サービス)日本(国・地域)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。