グーグルとファーウェイの共同開発スマートスピーカーが対中制裁でボツに

トランプ政権の制裁措置で日の目を見ることがなくなったHuawei(ファーウェイ)関連のデバイスの情報はこの後何週間、それどころか何カ月にもわたって聞こえてくるだろうと思う。例えば、われわれはファーウェイはGoogle(グーグル)と提携してスマートスピーカーの開発を進めていたが、禁輸措置にともなう大混乱の中に消えたという情報をつかんだ。

実際このデバイスは9月にベルリンで開催されるIFAトレードショーに出品されるはずだったが、ご存知のようなことで流れてしまったとThe Informationが伝えている。当然がら情報をもたらしたファーウェイ社員は匿名だ。

これはグーグルのパートナー関係全体の中で考える必要がある。同社はサードパーティーのハードメーカーと提携することで各種のスマートアシスタントを家庭に普及させる足がかりとしてきた。中でも中国は重要な市場で、実際、この5月にはスマートスピーカーの市場規模として米国を抜いたという。中国のハードメーカー、Lenovo(レノボ)はスマートクロックのディスプレイを製造している。

長年の疑惑、非難の後、ファーウェイはとうとう米国の貿易ブラックリストに載せらることになった。このためGoogleとのビジネスにも急ブレーキがかかった。禁輸リストにはAndroid(これは一時的に猶予期間が設けられているが)をはじめ、まだ発表されていない各種のデバイス、プロジェクトも含まれることになる。

ファーウェイはAndroidとGoogle Playストアに代わる独自のモバイルエコシステムを開発しているという情報も流れた。将来の方向はともかく、当面は制裁措置は同社の収益に壊滅的打撃を与えている。

ファーウェイもグーグルもこの件に対するコメントを控えた。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。