コムキャストがすべての低所得者と障がい者に月額1000円程度でネット接続を提供

【この翻訳記事は、英語版記事を抄訳、編集したものです】

家庭でブロードバンドを利用する際の、手頃な価格の選択肢は少ない。米国ケーブルテレビ大手のComcast(コムキャスト)もこの問題の原因ではあるが、同社には経済的な困難に直面している人の役に立つプログラムがある。このプログラムは2011年から実施されているが、月額10ドル(約1060円)でインターネットに接続できる利用者の対象が広がった。

この「インターネット・エッセンシャルズ」プログラムは、経済的に恵まれない人やサポートを必要とする人が低価格でインターネットに接続できるようにするものだ。これまでに約200万世帯が利用しているが、今回対象を広げたことでさらに多くの世帯で利用できるようになるだろう。

基本的には、政府から何らかの経済支援を受けている人と障がいのある人、低所得世帯は対象となる。ここで申請を受け付けている

米国時間8月6日に同社は、障がい者、Medicaid(メディケイド、政府と州の医療費補助)を受けている高齢者、低所得の成人(居住地域の貧困ラインを38%上回る所得と定義)が新たにこのプログラムの対象となったと発表した。

所得が正確にわからなくても、全米学校給食プログラム、住宅補助プログラムのHUDとセクション8、退役軍人年金など、多くのプログラムの利用者がコムキャストに申請できる。

「インターネット・エッセンシャルズ」プログラムの対象になると、月額10ドル(約1060円、税別)でブロードバンドを利用できる。150ドル(約1万6000円)でコンピュータを購入することもできるが、安価なノートPCはたくさんあるので、コムキャストで購入する前に周囲に相談するといいだろう。

接続速度は5Mビットで、現在では「ブロードバンド」とは言い難い。しかし音楽のストリーミング、ゲーム、ウェブ、YouTubeの視聴などは問題なくできる。NetflixをHDで見るならバッファしなくてはならないだろう。月に1TBの上限もあるので、4K動画を1日中見るわけにはいかない。

コムキャストがこのプログラムを提供しているのは素晴らしいことだ。AT&TやCoxなどが提供している低所得者向けの接続サービスよりも包括的だが、居住地域によっては選択肢が限られるかもしれない。しかし少なくとも、こうしたプログラムは複数存在する。低所得者向けサービスのリストもある。プロバイダにこうしたプログラムがあるなら問い合わせてみてほしい。

画像:BernardaSv / Getty Image

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(抄訳、編集:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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