コワーキングスペースのTalent Gardenが1300万ドルを調達

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今では至る所にコワーキングスペースが設立されている。しかし、WeWorkTechHubといった企業が主要国の首都圏にフォーカスする一方で、コワーキングスペースという分野がまだ発展途上の国にある「豊かな土地」に目をつけてきた企業もある。

コワーキング・ネットワークのTalent Gardenは、Endeavor Catalyst(LinkedInが支援するVC)、500Startups、そしてイタリア最大の投資銀行であるTamburi Investment Partnersなどから、1200万ユーロ(1300万ドル)を調達したことを発表した。今回の資金により同社は、イギリスやアイルランド共和国を初めとしたヨーロッパ各地への事業拡大を目指す。同社の事業拡大モデルは、北欧や東欧にある「将来有望な都市」にフォーカスするというものだ。

イタリア北部にあるBresciaという小さな街からスタートしたTalent Gardenは、過去5年間ヨーロッパ各地にコワーキングスペースを設立してきた。

実際のところ、これまで同社は運営コストが低いイタリア各地にコワーキングスペースを設立しており、アルバニア共和国の首都であるTiranaやルーマニアのBucharestにも拠点を構えている。

現在、同社はヨーロッパの5カ国(イタリア、スペイン、アルバニア、ルーマニア、リトアニア)で17のコワーキングスペースを運営しており、会員数は1500人だ。今後はドイツ、オーストリア、スイス、フランスなどにも拡大し、スペインにある施設数も増やしていくという。

同社は「TAG Innovation School」と呼ばれる教育プログラムも運営しており、コーディングやUX、Eコマースなどを学べるコースを提供している。

Talent Gardenの創業者兼CEOのDavide Dattoliは、同社は従来のコワーキングスペースのようにテック系のスタートアップのみにフォーカスするのではなく、小規模のデザイン会社やマーケティング会社などにも注力することでネットワークを築いてきたと話している。

彼によれば、同社が狙うのは「第2のマーケット」であり(つまり、ロンドンやベルリンは含まれない)、彼らのターゲット顧客はそこで働くクリエイティブ系のフリーランスや企業だという。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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TechCrunch Japan

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