コンロビア大学メディカルセンター、3Dプリントによる膝半月板の再生医療に成功

すばらしいニュースだ。コロンビア大学メディカル・センターの研究チームは3Dプリントしたプラスティックの人工枠組みと特殊なタンパク質増殖シテムを用いて摩耗、損傷した膝半月板を再生させる実験に成功した。プラスティック製の枠組みは1月程度で体内のタンパク質を吸収して本物の半月板になるという。

チームリーダーのジェレミー・マオ医師によれば 「損傷ないし摩耗した膝半月板について、今のところ整形外科医のできることはあまりない。小さいな破片なら手術で縫合することもできるが、広範囲の損傷の場合は全体を除去するしかない。これによって痛みや腫れは減少するが、大腿骨と脛骨の間の緩衝材がなくなるので関節炎を起こす危険性が高くなる」という。

手術で埋め込む3Dプリントされたプラスティックの骨組みには結合組織増殖因子(CTGF)と形質転換成長因子β3受容体(TGFβ3)というタンパク質が含まれ、体内の幹細胞を骨組みに取り込んで次第に本物の半月板を形成する。

羊を用いた動物実験は成功し、半月板は4週間から6週間で再生した。プラスティックは自然に分解した。

「患者の当初のMRIデータからカスタマイズされた半月板骨組みを3Dプリントするプロセスは数日で完了する」という。マオ博士のチームは臨床テストのために研究資金を集めている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+