サブスクリプション管理や自動貯金に加え資産・負債の一元管理も目指す「Truebill」

パーソナルファイナンスのスタートアップ「Truebill」は、Accelが主導して4500万ドル(約49億3000万円)のシリーズD資金調達を実施した。同社がシリーズCで1700万ドル(約18億6000万円)を調達したのはわずか数カ月前のことだ。設立以来の調達合計額はこれで8500万ドル(約93億円)となった。

今回の資金調達ラウンドには、既存投資家であるBessemer Venture Partners、Cota Capital、Eldridge Industriesも参加している。

Truebillは、米国に住む人々の財務管理を支援するいくつかのツールを提供している。このアプリの主な特徴の1つは、すべてのサブスクリプションを1カ所で管理できることだ。ユーザーは、アプリで不要なサブスクリプションをキャンセルすることもできる。携帯電話やケーブルテレビの料金については、Truebillが値引き交渉まで行ってくれる。

最近になって、同社はこのアプリを経済的なパートナーにするための機能を追加している。支出に関するインサイト、健全な毎月の予算の作成とアプリによるその追跡、クレジットレポートの閲覧などが可能になった。

Truebillでは、自動的にお金を貯めることもできる。Truebillはユーザーの口座を分析し、お金が残っているときに貯金することができる。

現在、同社はすべての資産と負債を一元管理するウェルスマネジメントダッシュボードの開発に取り組んでいる。ウェルスマネジメントはお金のあるアカウント1つ1つに接続する必要があり、そうしないと全体像が見えないため少々煩雑だ。

共同創業者兼CEOのHaroon Mokhtarzada(ハルーン・モクタルザダ)氏は、声明でこう述べた。「自分の財務状況をより良く理解し改善するために、毎日1万人以上の会員がTruebillに登録しています。今回の資金調達により、Truebillをオールインワンの総合的なプラットフォームに変革し、会員のみなさまがサブスクリプションや支出を管理するだけでなく、貯蓄を最適化したり、財務状況を改善するために、情報に基づいた意思決定を行えるようにします。Truebillは、一般消費者にとって最も価値のあるメンバーシップに急速になりつつあります」。

ご覧のとおり、このスタートアップは急速なペースで成長している。2020年11月以降、ユーザー数は100万人から200万人へと倍増した。同社は月間400億ドル(約4兆3800億円)のトランザクション量を分析している。

関連記事
銀行から直接低金利ローン提案を受けられる「クラウドローン」、6年間で60万円お得に
アフリカ、ラテンアメリカ、インドなどの新興市場では決済、融資、ネオバンクがフィンテック業界を掌握
Google Payがアップデート、食料品セール情報・交通カード・家計管理機能を追加

カテゴリー:フィンテック
タグ:Truebill資金調達サブスクリプションアプリ

画像クレジット:Truebill

原文へ

(文:Romain Dillet、翻訳:Aya Nakazato)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。